トップ杯東海クラシック
小田孔明、“俺の秋”いよいよ到来
得意な季節を迎え、ようやくエンジンがかかった小田孔明 トップ杯東海クラシック(2014)(2日目) 写真・鈴木祥
トップ杯東海クラシック(10月2日~5日、愛知県・三好CC西C、7315ヤード、パー72)
得意の秋で小田孔明がようやく本領発揮だ。第2ラウンドのベストスコアタイとなる7バーディ、2ボギーの67で回り、通算6アンダーで首位と1打差の2位に浮上した。
ラフからは止まらず、フェアウエーからもいいショットでないと止まらない三好の硬いグリーン。多くの選手は苦しめられているが、小田は苦にせずバーディを量産した。
「今までショットは悪くなかったんですけど、グリーンが軟らかすぎて。これぐらい硬くないと面白くないですよ。硬いグリーンはショットのキレている人でないと止められない。誰でも止まるようなグリーンは嫌ですね。いいショットに対して、戻りすぎずに止まってくれるのは計算できるのがいい」
硬いグリーンに距離感が合ってチャンスメークに成功した。ここ2試合は雨の影響などもあり、軟らかいグリーンが続き、小田のキレキレショットはバックスピンの餌食になっていた。そのため“俺の秋”と形容し、秋のシーズンを得意とする小田だが、9月以降のフジサンケイクラシックから3試合連続で27位タイ、37位タイ、33位タイと低調な成績だった。ようやくグリーンの締まった大会を迎え、小田の本来の姿を取り戻して、久々に上位陣に名を連ねた。
また、小田はしばらく賞金王レースで1位をキープしてきたが、秋になって足踏みをしている間に、先週優勝した藤田寛之に抜かれ、2位に後退した。
「(藤田さんに)抜かれて楽になりました。自分がトップに立っていて、なかなかみんな抜いてくれないので、気持ちが変になりますよね。抜き返してやろうって気持ちになったのが、いい結果になっていると思います」
開幕前から賞金王取りを公言しており、得意なシーズンである秋に、1億円稼ぐことを目標にしている。目標に向けて今大会から上積みを開始する。
文・小高拓