~全英への道~ミズノオープン
B・ジョーンズが外国人勢の生涯獲得賞金1位に
外国人選手歴代獲得賞金1位となったB・ジョーンズ ~全英への道~ミズノオープン(2013)(最終日) 写真・鈴木祥
ツアー通算13勝目を挙げたブレンダン・ジョーンズ。金庚泰との一騎打ちとなったが、いかも勝ち方を知っている強さを見せた。
2打差を追う金が、2番(パー5)でバーディを奪って1打差。5番(パー4)は両者バーディで譲らず。6番(パー5)では、ジョーンズがグリーン手前のバンカーからチップインイーグル。金は1メートルのバーディパットを外し、この時点で3打差と開いた。
「あのイーグルが入ったことで、ほかの選手はいいゴルフをしないとなかなか追いつけない。いいリードをもらったと思いました」
序盤でリードを作れたことで気持ちが楽になり、14番終了時点で19アンダーと4打差。しかし、
「14番で差が開いたことで、気が緩んでしまいました」
というように、15番でジョーンズが3パットのボギー。金がバーディと2打差に詰め寄られた。
続く16番(パー3)。金は難なくパーをセーブしたが、ジョーンズは3メートルのパーパットとピンチを迎えた。
「昨日の18番の(3メートルの)パーパットと同じように、1日のラウンドの中でどうしても決めないといけないパットがある。16番はそれと同じような距離、ラインだったので、それを思い出して打った。結果的に助かりました」
勝負どころを知るジョーンズは16番のピンチを脱すると、18番(パー5)ではバーディを奪い、3打差で逃げきり優勝を決めた。
この優勝賞金2200万円を加えると、本格参戦した2001年以降の生涯獲得賞金は8億3005万4474円となり、デビット・イシイの8億1469万5905円を抜いて、外国人選手の生涯獲得賞金トップに立った。
「日本ツアーは若くて才能のある選手がたくさんいて、レベルが高い。そのツアーで優勝できるのはうれしい。また、外国人選手の生涯獲得賞金で1位になったのも、グラハム・マーシュら偉大な先輩がたくさんいる中で、本当にうれしいです。日本ツアーに参戦当時は、そんなにタイトルを取れると思っていなかった」
2001年以降、賞金ランキングは07年と12年の3位が最高だが、賞金王も狙えそうだ。
「日本の賞金王? ん~、(賞金ランキングトップの)松山(英樹)さんは素晴らしい選手ですからね、なかなか難しいですよ。でも、私は優勝するとゴルフの調子がよくなるので、残りの試合も頑張って、松山さんにプレッシャーを与えたいですね」
松山のライバルとしてツアーを盛り上げてくれそうだ。
ちなみに長尺パターを駆使するジョーンズは、2016年のアンカーリング禁止問題に直面している。
「禁止になるまで残り2年半くらいあるので、ゆっくり考えて対応したいです。先日、豪州で短いパターでラウンドしたら、8アンダーが出ました。でも次のときはイーブンパーでした(笑)」
今後の対応が見ものだ。
文・小高拓