3日目を終えて3アンダーの3位と、2011年のカシオワールドオープン以来、二度目の最終日最終組となった小平智。
「カシオワールドオープンのときは大先輩(高山忠洋、宮里優作)で緊張しましたが、今回は河野(祐輝)さん、松山(英樹)と同世代だったので、いろいろ話しながらラウンドできました」
と、気持ちの面では落ち着いていたという。その気持ちとは裏腹に、前半は3人ともスコアを崩す展開になったが、
「だんだんバーディもとれてきて、流れがよくなってきた」
と、13、14番と連続バーディを奪って見せ場を作った。
結果、この日1オーバーで通算2アンダーの5位。しかし、
「とにかく達成感でいっぱいです。自分で成長しているなと感じたことが多かった。特に、メンタル面やショートゲームに自信がつきました」
ホールアウト後の表情は、晴れやかだった。
今大会で測定されたドライビングディスタンスでは、平均301.13ヤードで2位に入るなど、ドライバーの飛距離が武器の小平。
「この大会も難しいコースですが、狭くて周りが刻んでいても、ボクはドライバーでいけるという自信があります」
コースが難しくなればなるほど、その飛距離がアドバンテージを生んでいく。今回の優勝争いで一回り大きくなった23歳の若武者が、今後の大会でも上位争いに絡んでくることは間違いない。
文・石原健司、写真・鈴木祥