入口正(以下・入口) 正会員のメリットがすごくよく分かりました。でも、調べてみると正会員の中にも「預託金制」や「株主制」などといった種類がありますよね。どういう違いがあるのですか?
M治ゴルフS水さん(以下・S水) 大きく分けて「預託金会員権」、「株主会員権」、「預託金のないプレー権のみの会員権」という3つが、現在のスタンダードですね。ただ、これらの違いはメンバーになるのなら知っておくべきものですが、決して会員権選びのメインにはなりえません。
入口 そうなんですね。あくまで会員権選びで大切なのは、自分のゴルフライフにあったコースを探すことで、会員権の種類はそれほど重要ではないんですね。
S水 重要ではない、というのは少し誤解がありますが、「絶対に株主会員制のゴルフ場がいい」ということはありません。
入口 実では、具体的な違いについて教えて頂けますか?
S水 まず、株主会員について解説します。その名の通り、会員イコール株主になるゴルフ場のことで、歴史ある名門コースに多い制度です。ただ、株主だからといって配当のようなものはありません。メリットとしては、情報の開示を求められる点などがあります。ゴルフ場のお金の流れを知ることができるので、預託金会員制で時々起こる「突然の倒産」などは心配しなくて大丈夫だと思います。さらに、ゴルフ場が何らかの理由で解散する場合でも、そのプロセスに株主として参加することもでき、分配を受ける権利を有します。まあ、株主会員制のゴルフ場は多くが名門のため、ほとんどその心配もありませんが。
入口 欠点がないように感じますが、株主会員制のデメリットもあるのですか?
S水 多少はあります。まず、ゴルフ場に関する様々な事柄(カート導入など)に関して、株主総会などで話し合うのですが、当然もめることも多いです。また、預託金会員制では証券に額面が記載されているため、ある程度は会員権価格に下限ができます。しかし、株主会員制ではそれがないため、会員権価格が非常に安くなる危険性も秘めています。