地元・ジョージア州での投票規制法案可決がマスターズに飛び火し、出場ボイコット呼びかけも

米南部を代表するゴルフクラブであり大会であるだけに、標的にされやすいのだろうか?(写真・Getty Images)
米南部を代表するゴルフクラブであり大会であるだけに、標的にされやすいのだろうか?(写真・Getty Images) 【拡大】
3月25日、米国・ジョージア州で「新選挙法」が成立すると、NBJC(黒人人権擁護団体)が大きく反発。4月8日に開幕するメジャー初戦、マスターズへの影響が懸念される。

同法はジョージア州の投票行動を規制するもので、具体的には不在者投票の際に厳格な身元確認を義務づけるもの。法案は共和党主導で可決され、ケンプ州知事(共和党)が直ちに署名し、成立した。

運転免許証など写真つきの身分証明書の提示を義務づけていることから、車を持たない低所得者層の投票行動を制限しかねない。「この法案は黒人やマイノリティを標的にしたもの。公民権運動の時代へと大きく逆戻りするものだ」とNBJCは指摘。人種差別問題があるコースでは大会を開催しないことを掲げている米PGAツアーとマスターズ委員会に、会場をジョージア州内にあるオーガスタナショナルGCから州外に変更することを求めるとともに、出場する選手には「大会ボイコット」も呼びかけた。

現在のところツアーも同クラブも沈黙を守っているが、すでに他のスポーツでは影響も出始めており、MLB(メジャーリーグ)では、「7月にアトランタで開催されるオールスターゲームの代替地を検討するべきだ」との声が選手から上がり始めている。

思い起こされるのは2002年、女性メンバーがいないオーガスタナショナルGCに対し、マーサ・バーグ氏が率いる全米女性団体が強く抗議。マスターズ開催中にはコース前でシュプレヒコールを上げ、また同年はスポンサーが降板し、CMなしのテレビ放映となった。

だが時代は変わり、長らく閉じられていた黒人や女性への門戸はすでに開かれ、一昨年から女子アマチュア選手権も実施。さらに今年は黒人選手として初めてマスターズ出場を果たしたリー・エルダー(86歳)を名誉スターターとして迎え、昨年からは「人種分断」が続く米国社会改善への取り組みを始めている。

今週開幕するマスターズで、選手らのアクションは起こるのだろうか?

(在米ゴルフジャーナリスト・武川玲子)
※週刊パーゴルフ2021年4月20日号「芝目八目」より

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