ツアーを賑わした岩井姉妹が入学する短大が、ゴルファーのキャリア教育拠点に

(写真・Getty Images)
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プロ転向を目指す双子のトップアマ、岩井姉妹(明愛、千怜)が入学することで注目されている武蔵丘短期大学(埼玉県吉見町、後藤人基学長)。同学と鳩山カントリークラブ(同鳩山町、加藤重正社長)、カゴハラゴルフ(同熊谷市、奥富昭彦社長)の三者が「ジュピターゴルフマネジメントカレッジ(JGMC)」という産学連携協定を締結した。

若者がゴルフをしながら、短大で健康、栄養、スポーツの各分野の勉強ができるようにするのが目的だ。しかも、プロ志望でなくとも、コースや練習場でゴルフをしながら勉強できる。“デュアルキャリア”が積めるよう、三者が連携して支援していくというものだ。

関東ゴルフ連盟(KGA)事務局長の経験を持つ加藤氏がいう。

「ジュニアゴルファーに対しては(いろいろな組織が)ガンガン(活動を)しているが、その後がない。大学生は学連任せ、プロになればプロ任せ。日の目を見る子はほんの一部で、それ以外はゴルフから離れてしまうことも多いんです。それを何とかしたかった」

KGAのジュニア育成に長年かかわっている奥富氏にも、こんな思いがあった。

「ゴルフに限らず、スポーツを一生懸命にやると、どうしてもそれ以外の時間が少なくなる。でも、もう少し社会的な部分に触れて、人間的な幅を広げたほうがいいのではないか」

加藤氏が声を掛け、旧知の武蔵丘短期大学前学長、河合武司氏(順天堂大学名誉教授)を交えて話し合い、生まれたのがこの提携。短大の担当は、大野勝生健康スポーツ専攻教授だ。

特待生もいるが、ごく一般の学生のように保護者が学費を払う者もいる。学生が自分で学費を払う場合には、鳩山CCで働くことができる。

「学校を長期履修にすることもできる。プロを目指してもいいし、そうでない場合の選択肢もできるように勉強してもらえれば」と、大野教授の研究室で学生たちとかかわる長島洋介氏が説明する。

ゴルフ場で働くといっても、いわゆる研修生とは違う形になる。

「研修生というのは安い労働力でしかなかった。そうではなく、きちんとしたデュアルキャリアをつくるのが目的です」(加藤氏)

ジュニアゴルファーが増えても、長く競技ゴルフを続けていくのは至難の業。試合に出るようになればなるほど経済的に苦しくなるなど、環境面での負担が大きい。プロになれないと分かりゴルフをやめて(やめさせられて)しまった後や、プロになっても稼げなかった場合に、ゴルフ以外の経験値が低いと、その先の選択肢が極めて限られる。ゴルフの強豪校であればあるほど、高校や大学がプロの“養成所”のようになってしまっている実態もある。

そうした問題を解決しようと生まれたJGMC。若者の支援をするだけでなく、ゴルフのできる社会人を増やすことも目的だ。しっかりと根づけば、心身ともに健全なゴルファーが増えていくはずだ。

(ゴルフジャーナリスト・小川淳子)
※週刊パーゴルフ2021年3月16日号「芝目八目」より

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