早々と無観客を決める試合がある中、万全の防疫態勢で観客動員の準備を進める“開幕戦”ダイキンオーキッドの意地

地元選手の比嘉真美子が優勝した一昨年のダイキンオーキッドレディス。かつての盛り上がりを取り戻せるか!?
地元選手の比嘉真美子が優勝した一昨年のダイキンオーキッドレディス。かつての盛り上がりを取り戻せるか!? 【拡大】
今年こそ、ゴルフトーナメントを生で観戦することはできるのか?

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、1月22日現在、1都2府8県が緊急事態宣言下にある。そんな中、男女ともに昨年から続くロングシーズン、最初に再開される国内女子ツアーのダイキンオーキッドレディス(3月4~7日、沖縄県・琉球GC)があと1カ月余りと迫ってきている。

昨年終盤、陽性者数が少し落ち着いた時期には、多くの大会が2021年に向けて観客動員やプロアマの実施などに前向きな姿勢をのぞかせていたが、状況が悪化するとともに一変。女子2戦目の明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント、3戦目のTポイント×ENEOSゴルフトーナメントは早々に無観客での開催を発表している。

国内男子ツアーのSMBCシンガポールオープンはすでに中止を決定しているが、アジアンツアーと共催という事情がある。それ以外は昨年の経験で最大限の対策が分かってきていることもあり、中止となる試合があることは現在のところ聞こえてこない。

観客の有無については、例年開幕戦を担ってきたダイキンオーキッドの動向が、その後の試合に与える影響は少なくない。大会事務局に取材すると、難しい状況にもかかわらず頼もしい返答が返ってきた。

「現状ではお客さんを入れる方向で準備を進めています。JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)のガイドラインと(沖縄)県のガイドラインに則りつつ、より厳しい防疫対策を考えています」

と、高良誠大会事務局次長は前向きだ。まず選手、関係者は全員PCR検査を実施。「陰性でなければコース入りはもちろん、来沖もご遠慮いただくくらいのつもりで」と、万全の態勢を敷く。

チケットをすべて前売りにすることで、観客の個人情報を把握。初日、2日目は一日2000人、土日は一日3000人に制限。駐車場を例年より近く設定することで、シャトルバス移動を5~6分にして濃厚接触にならない時間に短縮する。バス乗車前と入場、2度の検温。密にならないよう選手との距離を通常の2倍ほど取り、動線を工夫するなどの対策を行う。

沖縄県のガイドラインにより、プロ野球のキャンプは無観客となっているが、決してイベントそのものがNGなわけではない。県ともコンタクトを取りつつ、開催に向けて最大限の努力をしている真っ最中だ。

状況的にリスクをゼロにすることは不可能なのも承知している。「(感染者が)出ることも覚悟していますが、クラスターは絶対起こさないようにします」(同前)という言葉からは、プロスポーツの在り方を追求する気持ちが感じられる。

「正確な日付は申し上げられませんが、2月上旬に最終的にどうするか判断します」というタイムリミットは、資材などを船便で出す都合があるから。無観客開催を一度決めながら直前に中止せざるを得なかった昨年の経験と、初戦の責任感が伝わってくる。

それでも緊急事態宣言が予定どおり2月7日で終わるのか、延長されるのかに懸かっている部分が大きいのは仕方ないところ。だが、プロスポーツの醍醐味が生で試合を見ることなのは間違いない。今年に限らず日本のゴルフツアーの将来を占ううえでも、観客を入れた開催が待ち望まれる。

(ゴルフジャーナリスト・小川淳子)
※週刊パーゴルフ2021年2月9日号「芝目八目」より

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●早々と無観客を決める試合がある中、万全の防疫態勢で観客動員の準備を進める“開幕戦”ダイキンオーキッドの意地
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