PGAに女性ティーチングプロ! 個性豊かな5人の動機と意気込み

(後列左から)高木亜希子、中村英美、深澤愛梨、(前列左から)高倉胡桃、山本あいり(写真提供・日本プロゴルフ協会)
(後列左から)高木亜希子、中村英美、深澤愛梨、(前列左から)高倉胡桃、山本あいり(写真提供・日本プロゴルフ協会) 【拡大】
日本プロゴルフ協会(PGA)に個性豊かな女性会員5人が誕生した。

「教わる側には男性に教えてもらい人も女性に教えてもらいたい人もいます。それなのにPGAには男しかいなくてJLPGA(日本女子プロゴルフ協会)には女しかいないというのは、まったくお客さま目線ではない。(もともと)PGAの定款には(会員の)男女区別はありません」(倉本昌弘PGA会長)

静岡の会員制クラブで働いているときにゴルフを始め、年間360日は練習場かコースにいたというほど夢中になった深澤愛梨は31歳。ゴルフに使っている金額が300万~400万円くらいと高額なことに気づいてわれに返り「仕事にしたほうがいい」と、23歳で転職した。練習場アルバイトからゴルフ場研修生となり、JLPGAのプロテストを一度、QTを数回受けた。しかしまったく歯が立たず、ラウンドレッスンを始めた。「レッスンを始めたことで周りが見えるようになり、自分のゴルフもグンと伸びた」と感じた。資格取得後は「レッスン事業を自分で立ち上げたい。静岡はあまりゴルフにお金をかけない人が多い気がします。それは昔ながらのレッスンが多いから。ここで先駆者として、いろいろできればいいと思っています。PGAの女性会員も増やしたい」と意欲的だ。

シンガポールで早速レッスンを始めているのは高倉胡桃(26歳)だ。プロテストに3回失敗し、1年間ゴルフと離れた。それでも「やはりゴルフの仕事がしたい。一番知識があるのはゴルフ」と、自分を見つめ直し、レッスンの道を選んだ。16歳からの師匠、長田力PGA元会長に勧められて受講した。「実技のスコア取りは、男性と同じバックティからだったので大変でした」と笑う。以前から誘われていたシンガポールでのレッスンは盛況で「いろいろなタイプの人に教えなくてはいけないので、広い視野が必要。ここで経験を積んで引き出しをたくさんつくりたい」と、すでに多忙な日々を送っている。

中村英美は、フィリピンでツアーとティーチングのライセンスを持ち、台湾でもプレーした38歳。フリーでの活動の厳しさにアマチュア復帰を申請し、試合に出ていたこともあるが「やはりゴルフの仕事がしたい」とレッスン、プロアマのキャスティングなどを始めていた。今後は「女子ゴルフ界を活性化させたい」と、レッスンやイベントの企画などを考えている。

JLPGAのプロテストを諦めてはいないのが、30歳の山本あいりと44歳の高木亜希子だ。「体力とモチベーションがしっかり準備できたら(プロテストを受ける)」というのは山本。16歳から自己流でゴルフを続けてきたが、今回、基礎を学んだことでその大切さが身に染みた。「あんなに大変だったゴルフが、こんなに小さな本(テキスト)に簡単にまとまるんだ!?」と驚いたという。これまでもラウンドレッスンを年間200回程度こなす多忙さだったが「やはりライセンスを取ったので堂々と仕事ができます」と、胸を張ってレッスンも続けるつもりでいる。

高木は東洋英和女学院入学後にゴルフを始め、ツアープロを目指し続けている。苦しい研修生生活が続いたが、2009年に予選からの日本女子オープン出場で気持ちを新たにした。「本戦は散々でしたが、試合に出たい気持ちは強くなった。若い子たちがプロになっていくので複雑ですが、プロテストは受け続けたいと思います」と言い切った。その一方で「資格がなくてレッスンしている人もたくさんいますが、私自身は資格がないとレッスンはしないと考えていました。だから資格を取らないと」と、考えての挑戦だった。

倉本会長は「2年前からJLPGAとは話をしてきました。“困る”といわれましたが、あちらはツアーを熱心にやっていてティーチングプロの数も少ない。むしろ(PGAに女性会員が入ることが)JLPGAの手助けになっていけるんじゃないでしょうか」と経緯を語る。

彼女たちがPGAを選んだのは受講期間の短さもあるようだが、今後は「PGAの会員資格を持っている人から教わりたい、といわれるように」という倉本会長の期待に添える活躍を祈ろう。

(ゴルフジャーナリスト・小川淳子)
※週刊パーゴルフ2021年2月2日号「芝目八目」より

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