ゴルフ場社長になったプロゴルファーが描く女子プロとの再建物語

赤城CCのクラブハウス
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2020年11月2日、三共観光開発(株)の社長にプロゴルファーの相川由紀夫が就任した。この会社は群馬県のパブリックゴルフ場である赤城カントリー倶楽部を経営しており、00年から09年までの10年間、女子ツアー、SANKYOレディースオープンの会場だったことから、関東圏でも知名度の高いコースである。
相川は日本大学在学時、体育会ゴルフ部の副主将を務め活躍するも、プロテスト合格・PGA入会は、同期の湯原信光が卒業時の1980年に合格しているのに対し、遅れること7年の1987年だった。
プロとして栃木県のロイヤルメドウゴルフクラブに所属しトーナメントへ参戦する中、当時の所属ゴルフ場経営者より支配人就任要請があり、以降経営サイドへ軸足を移すことで手腕を発揮していった。相川はこの貴重な経験により、ゴルフ場経営の基本を習得したともいえ、今日の大きな財産になっている。
相川の夢は女子プロゴルファーの育成である。自らがトーナメントでなし得なかった活躍を女子プロに託そうとしている。この夢を実現すべく、相川氏は19年に(株)アークを立ち上げ、約40人に及ぶ女子プロたちに活躍の場を提供すべく、そのマネジメントを開始したのである。
彼女たちの大半は、JLPGAプロテスト未合格者である。しかし相川は、「アマチュア資格を放棄し、金銭の授受を得ているものはプロ」との認識から、プロとしての立ち居振る舞いやコミュニケーション力を、彼女達へ身に着けさせるべく日常的に指導している。この気持ちの持ち方が、技術をさらに向上させる礎になるからでもある。
相川が赤城CCを経営しだしてまだ2カ月が経過したところだが、相川は抱える40人がこのフィールドで練習できる環境を整えるとともに、多くの来場者から支援を得られるシステムを現在考案している。それはこのゴルフ場から、明日のスターを輩出したいからだ。
そのために相川は彼女たちに、ゴルフ場の日常業務を手伝わせていない。少なくとも義務としているのは、ラウンド中の目土作業と、グリーン上のディボット直し程度だ。
昨年12月15日には16人の女子プロを加えたコンペを同クラブ友の会員中心に行い、彼女たちを紹介するとともに支援の輪を広げてもらえるようアピールした。
赤城CCはこれまで決して順風満帆ではなく、経営を引き継いだ時点では赤字であり、この状態をいかに克服していくかが相川社長の大きなテーマでもある。この会社再建を下支えしてくれる一つの戦略的テーマが、女子プロ支援の輪が拡大していくことと彼女たちの具体的な活躍になると考えている。
女子プロの存在がゴルフ場のシンボルとなることで集客力をアップし、収益を上げていけるのではないかと考えている。まさしく女子プロのゴルフ場、これを群馬の地から発信して行きたい、相川社長の夢が限りなく広がる。※文中敬称略
取材/文・大野良夫(ゴルフ会員権取引業タクト(株)代表取締役/日本ゴルフジャーナリスト協会会員)
http://www.hanzo.co.jp/





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