宮崎まで陸路、ホテルに缶ヅメ…… 今平周吾“隔離策”のすごい徹底度

“専用打席”で打球練習を行う今平
“専用打席”で打球練習を行う今平 【拡大】
史上初の秋開催となったマスターズで44位タイと2度目の出場で初めて予選を通過した今平周吾。翌週のダンロップフェニックス(11月19~22日、宮崎県・フェニックスCC)に前年覇者として出場した。

本来であれば、日本政府の新型コロナ対策で帰国後2週間の自主隔離が求められるが、東京五輪の強化選手である今平は、今月12日から運用の始まったアスリート用東京オリパラ準備トラック(通称:アスリートトラック)の適用を受けて、特例で出場が可能となった。

アスリートトラックは「防疫上の措置を講じたうえで入国を認め、入国後、14日間の自宅等待機期間中の活動を可能とする」とあり、細部にわたるさまざまな措置が取られた。

まず、米国から宮崎入りするのが大変だった。マスターズ終了後、現地16日(月)に米国を飛び立ち、17日(火)に成田空港到着。成田空港でのPCR検査を受けて陰性の結果が出ると自車で自宅まで移動。翌18日(水)の宮崎までの移動は公共交通機関の利用は認められていないが、一般客と半径1メートルの席を空席とするために周囲の座席を買い取るなどの措置を取って利用可能になった。

自宅から新横浜駅に移動し、午前11時30分ごろ新幹線に乗車。この段階で日本ゴルフツアー機構(JGTO)のスタッフ一人が随行した(大会終了まで)。約4時間30分かけて博多駅へ到着。博多から自腹でハイヤーを用意し、3時間かけて20時30分に宿舎に到着。そして翌朝から第1ラウンドに臨んだ。

大会期間中は、クラブハウスの使用はできず、コース近隣のコテージに宿泊し、専用車でコースと往復。

部屋のアメニティは宿泊日数分を事前に用意し、客室清掃は行わずに、シーツ・タオル等は本人が取り替える。使用したシーツ・タオル等は専用のビニール袋に入れて封をし、受け渡し時には係員との直接の接触はしない。食事は関係者らが届けたものを自室で取ることに限定し、他者との飲食および外食は認められない。

コース内では他の選手らと2メートル以上の間隔を開けることを徹底。他の選手と動線を分け、練習場は一番端に十分なスペースを取って今平専用打席を設定。ボールかごや便器など今平が触れたものは、専属係員がその都度、消毒を行う。

ラウンド中も2メートル以上の間隔を開け、大声で会話を行わない。キャディはクラブの受け渡し時に極力グリップに触れず、ボールは直接手で受け取らないなどの細かな条件が設けられ、他の選手にも今平と間隔を取ることが通達された。

大会前週の金曜日に出場可能と知った今平の談話。

「相性のいいコースですし、2連覇したいと思って出ることを決めました。普段なら隔離でゴルフができませんが、こうして出させてもらって楽しいです」

普段と違いすぎる行動だが、それを受け入れて連覇に臨んだ。大会終了後は、家族の運転する車で自宅に戻り、通常の自主隔離に。

来年も東京五輪前の海外ツアーに出場したときに効力を発揮するであろうアスリートトラック。対象となる本人はかなり大変そうだが、“万が一”を出さないための徹底した対策だった。

(本誌・小高拓)
※週刊パーゴルフ2020年12月8日号「芝目八目」より

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●宮崎まで陸路、ホテルに缶ヅメ…… 今平周吾“隔離策”のすごい徹底度
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