2カ月の遠征を終えて帰国する渋野日向子 海外で何を得たかを青木コーチが語る

KPMG全米女子プロで青木コーチ(左端)をはじめ、共に戦ったチームの面々と(写真・Yasuhiro JJ Tanabe)
KPMG全米女子プロで青木コーチ(左端)をはじめ、共に戦ったチームの面々と(写真・Yasuhiro JJ Tanabe) 【拡大】
「こっちに来て自分で練習して、アメリカの試合をやりながら、自分でああやりたい、こうやりたい、と一生懸命考えるようになった。そこが一番大きな成長だと思う」

遠征最後の大会、KPMG全米女子プロ選手権・最終日の18番ホール、渋野日向子のプレーを見守りながら青木翔コーチは満足そうな笑みを浮かべていた。

「これまでは『青木さん、どうしたらいいですか?』って聞いてきたのが、自分で考えている。米国では4試合とも予選通過。順位はあんまりよくなかったけど、僕的には結果は十分」と、大きく評価した。

自分で考えるようになったことの一つにマネージメントを挙げる。

「渋野のゴルフの本質は攻撃的なプレー。だから、ピンを外して打つことにどうしても抵抗があった」という。実際に第3ラウンドのスタートホール、10番パー4では左ラフから安全にグリーン右を狙わずにピンに向かった結果、手前の池に落とし“8”の大叩きと、つまずいた。

「だんだんと彼女自身が攻撃だけではなくて、マネージメントをしていくことを求めだしている」と、青木は精神的な変化を感じ取った。

4日間の戦いをすべて終えた後、クラブハウス前で優勝セレモニーが行われている時間、渋野はアプローチグリーンに向かうとチップショットを打ち始めた。難しいグリーン周りを攻略できなかったことが、よほど悔しかったに違いない。

渋野自身は「悔しい思いはたくさんしたけれど、最終日は1打1打悔いがないようにやった。終わり方としてはよかった」と納得。「見えてきたものは……足りないものが多すぎる……ハハハ」と、最後は笑いで締めくくった。

2カ月に及ぶ英米遠征で得たものは考える力。

「基本的には彼女の思ったとおりにすればいい。その中でよいアドバイスができれば」と青木コーチは語る。

渋野は日本に帰国後、樋口久子 三菱電機レディス(10月30日~11月1日、埼玉県・武蔵丘GC)から国内ツアー復帰を予定。2週間の自主隔離が求められているが、今年度は「JOC認定オリンピック強化指定選手」のため、「外出」の恩恵が受けられる。これは日本オリンピック委員会、日本ゴルフ協会、厚生労働省が連携し、海外メジャーを終えて帰国する選手には、事前申請で認められたコース、練習場やトレーニング施設の使用が認められるというもの。クラブを握る機会が与えられ、実戦感覚を失わずに済むのは大きい。

12月には女子ゴルフの最高峰、全米女子オープン出場も控えているが、まずは久しぶりの国内でどんなプレーを見せてくれるのか楽しみだ。

(在米ゴルフジャーナリスト・武川玲子)
※週刊パーゴルフ2020年11月3日号「芝目八目」より

週刊パーゴルフ2020年11月3日号(10月20日発売)の芝目八目では、以下のようなラインアップでゴルフ界の気になる最新情報をお届け中です。
●2カ月の遠征を終えて帰国する渋野日向子 海外で何を得たかを青木コーチが語る
●原英莉花が投入して即、国内メジャー制覇 「ミズノ=難しい」を覆した〈ホットメタル〉が今HOT!
●予算枠の上限に迫る事態が発生したGoTo ゴルフ旅行も一部で「予約がパンパン」に
●女子プロ人気もついにここまできた!初のJLPGA公認トレーディングカードが登場

関連記事一覧

スペシャル最新記事一覧

Pargolf Members

すでに会員の方はこちら

最新トピックス


アクセスランキング

ツアー・トーナメント

フォトギャラリー

トーナメントプロ公式サイト・ブログ