GOLF Net TV連動「深堀圭一郎 KeyTALK」 第12回 丸山茂樹③

「大学時代にアプローチを徹底して磨く…プロ入り直後の初挫折は猛練習で克服!」

深堀圭一郎が、ゴルファー仲間をゲストに招き、
ツアーでの出来事から普段聞けないような話までぶっちゃけトークを展開する「深堀圭一郎 KeyTALK」。
プロゴルファーの素顔に迫るこの番組は、GOLF Net TVで配信しています!
配信開始1周年記念の特別ゲストとして、丸山茂樹が来てくれました。
40年来の親友とのトーク、今回はいかにアプローチを上達させたかを話してくれました。


バンカーの周囲を全部調べて「自分でデータを作っていく」ってマルは天才だよ (深堀)

深堀 マルは、昔から柔らかくアプローチを打てるよね。アレはどうやっているの?

丸山 「ボールを止められるか」という部分では、当時はスピンが凄くかかりやすいクラブを使っていたのもあるよね。それから『日本アマ』や『関東アマ』の時に、タフなコースセッティングでプレーすることになって「対応する自分」を作り上げる必要もあった。ジュニアの競技では、硬いグリーンは少なかったから、プロの試合に出た時も歯が立たなくて……。スピンが効かない場合「どうやって止めるか」考えて出た結論が「ボールのスピード」だったわけ。ホワッと投げたものは「トン……スタスタ」と転がるよね。これを「サンドウェッジで実現できないか」と思って、徹底的に柔らかく打つことを追求したんだ。とにかく、スイングスピードを殺してボールを運ぶことを必死にやった。バンカーも真ん中だけではなく全部の端から打つ。どこに「クラブの入射角度が入るか」ギリギリのところを把握しておくわけ。おおよそ何cmまでヘッドを入れて「この角度は、どうボールを出したらいいのか」をバンカーの外回り全部から調べることが大切だと思う。

深堀 その時点で天才だよね。普通は、ちょっと左足上がりぐらいは確認するけど、バンカーの周囲を全部調べて「自分でデータを作っていく」みたいなことを実践できる人は少ないと思う。

丸山 ピンなどもエッジから近いケースで「どうやって止めるか」が楽しかった。この場合の打ち方は、自分の中で7~8種類ぐらい作っていたよね。

深堀 どれを選択するか、ジャッジも上手かったと思う。



倉本昌弘さんの七色のアプローチは衝撃的だった (丸山)

丸山 倉本昌弘さんとの出会いも大きかった。七色のアプローチを持っていたから……。高校生の時に一緒にラウンドした時は衝撃的だったね。インサイドアウトや、反対にアウトサイドインで打ったり。倉本先輩が使っているサンドウェッジを真似したり、グラインダーを購入し自分で削って近づけようとしたこともあった。

深堀 マルは大学時代には『世界アマ』にも出場しているけど、当時はフィル・ミケルソンも凄い選手だったよね。

丸山 そうだね。初めて彼と会ったのは『世界ジュニア』の時で、アーニー・エルスやフィル・ミケルソンらが出場していた。結果はエルスが2位で、僕が6位、フィルは8位だったかな。大学生の時も彼らがいるのは普通だった。フィルの現在のマネージャー兼社長から「日本大学もフィルのリーグ戦に入ってやってみない」と言われて、大学4年の時にみんなで行ったんだよね。そこで初日、2日目フィルと同組になったんだけどアプローチが別人で…。これは遅れを取っていると感じた。この時から「アメリカで通用するアプローチ」を徹底して磨いたんだ。

深堀 ショットに関してはどう?

丸山 「凄い飛ぶな」という選手もいたけど、飛距離でアドバンテージを取られた気はしなかった。彼らはスイングスピードは速いけど、スピンコントロールに長けていない。だから、アゲインストになるとボールが真上に浮いていく感じなんだよね。低い球なども打てないわけ。今みたいに、タイガー・ウッズのような選手が現れて「ノックダウンショット」を打つような世界ではなかった。タイガーによって、アメリカ人のプレースタイルは大きく変わったと思う。

深堀 確かにね。


プロ入り後にゴルフで初めて挫折。あの時はとにかく練習しまくったよ (丸山)

深堀 マルは、アマチュア通算で37タイトルだっけ。当然世界は見えていたと思うけど、まずは日本でプロとしてスタートしようと思ったんだよね。

丸山 いきなりアメリカは前例が少なかったから、とにかく「日本で頑張ってアメリカに出る機会を作ろう」と思っていた。

深堀 プロになった直後は「地方オープンで連続予選落ち」という、上手くいかない流れだったよね。僕はプロテストを一緒に受けたけど、マルは体調を崩した後にプロへ転向して形で、当時はパワーダウンしている時期だった。

丸山 プロテストを受ける時に「こんなことが起こるの」みたいな…。当時体重が8㎏ぐらい落ちたと思う。入院も2週間半ぐらいした。自分としては、プロ入り直後はゴルフで初の挫折だったから熱い洗礼だと思って「一からやり直そう」と…。それで同年にQTのファイナルステージまで進んだけど、コケて57位。翌年「数試合しか出場できない」となった時に、やっぱり練習した。ゴルフ場の門は「自分が閉めて帰る」ぐらいにね。プロデビューしてから、ほとんど僕がゴルフ場を出るのが最後だったと思う。初優勝した1993年の『ペプシ宇部興産』まで13試合それを続けたんだ。

深堀 当時、凄く練習していた姿を今も覚えているよ。
次回も引き続きマルに、プロ入り後のことやアメリカツアーへの参戦などについて聞いていきます。



~ 次回に続く ~


■プロフィール
・深堀圭一郎/ふかぼり・けいいちろう
1968年10月9日生まれ、東京都出身。1992年にプロへ転向。ツアー通算8勝。ラテール・エンタプライズ所属。

・丸山茂樹/まるやま・しげき
1969年9月12日生まれ、千葉県出身。世界屈指のアプローチを技術を武器に、PGAツアーで3勝を挙げている日本ゴルフ界のレジェンド。現在は『丸山茂樹ジュニアファンデーション』の代表理事として、ジュニア育成にも尽力。ゴルフ日本代表のヘッドコーチを務め、2021年の『東京五輪』でもチームを率いる。日本ツアー通算10勝、セガサミーホールディングス所属。

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