昨年は上位を独占した海外勢の姿がない!男子の試合が少なすぎて寂しい日本オープンに

昨年優勝のチャン・キムをはじめ、海外勢が姿を消した
昨年優勝のチャン・キムをはじめ、海外勢が姿を消した 【拡大】
漢字、漢字、漢字、漢字……。10月15日開幕の日本オープン(千葉県・紫CCすみれC)の出場予定選手リスト(10月9日16時54分アップデート)に並んでいるのは漢字ばかり。基本的に日本在住の選手しかいない。ディフェンディングチャンピオンのチャン・キムをはじめ、昨年大会で2位タイのショーン・ノリスら、5位タイまでに入った9人のうち7人もいた海外在住の選手が一人も出場しない異常事態となっている。

原因は、もちろん新型コロナウイルスの感染拡大にある。国内では4月に始まるはずだった男子ツアーは、結局9月第1週にフジサンケイクラシック1試合が行われただけ。日本オープンは2戦目となる。

男子ツアーは、シード選手65人中47%を占める31人が外国人だ。試合が始まるのが遅れたのは、緊急事態宣言後、海外からの入国制限があって不公平だから、という理由。その後、在留資格を持つ外国人の再入国が認められるようにはなったが、フジサンケイクラシックには間に合わなかった。

大前提として日本のツアーで戦う外国人選手に必要なのは、1年期限の興行ビザ。入国制限中に期限が切れてしまったり、まだ取得していなかった者は更新できずに“新規”と見なされて再取得に時間がかかったりもしている。

それぞれに事情が異なるが、入国制限は徐々に緩和されている。実際、10月1日からの日本女子オープンには、首位発進して最終的に5位タイとなったイ・ナリを筆頭に、10人以上の外国勢が出場している。自粛期間中も含めて日本を離れず、6月の開幕とともに出場を続けていた李知姫以外はみんな制限緩和で入国し、2週間の自主隔離を経ての出場だ。ビザが切れて更新できず、ギリギリで取得して入国した申ジエは大会2日前までが隔離期間で、前日に練習ラウンドをしただけで本戦を迎えたほどだ。

日本オープンは、そのさらに2週後。10月1日にはビジネスや留学生に対しての入国制限がほぼなくなっており、2週間の隔離を経ても何とか間に合う日程だったが、エントリー締め切りが9月だったこともあり日本人しか出場しない。試合日程がスカスカな上、“ZOZO”が米国開催なのも響いた。

日本オープンはフジサンケイから6週後。3戦目となる三井住友VISA太平洋マスターズまでは、また4週空いてしまうことになる。女子のように、2週間の自主隔離を経てもその後に試合が続くならいいが、こんなに空いていては仕事にならない。試合がない間、他国での試合に出るために出国すれば、戻ってきてまた2週間の自主隔離を余儀なくされ、極端な場合、5週に一度しか試合ができなくなってしまう。

経費の問題もある。自主隔離中、日本に自宅があったりスポンサーの施設などに滞在できればいいが、そうでなければ仕事もなく、ただただ滞在費だけがかかることになるからだ。その辺りの事情と、日本オープンという試合を天て んびん秤にかけて、外国勢は全員、出場権があっても今回は回避したということになる。

日本男子ツアーの試合の少なさが招いた寂しい2020年の日本オープン。グローバルなこの時代に、こんな事態を招いた原因を、決してコロナ禍のせいだけにしてはならない。

(ゴルフジャーナリスト・小川淳子)
※週刊パーゴルフ2020年10月27日号「芝目八目」より

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