ようやく女子ツアーが開幕も、アースに続く大会が決まらないのはなぜ?

(写真・Getty Images)
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ようやく、女子ツアーの試合が見られる。シーズン初戦となるのは6月25日からのアース・モンダミンカップ(千葉県・カメリアヒルズCC)。選手はもちろん、ファンも関係者も待ちに待った試合だが、残念ながらこれに続く試合が決まらない。“開幕“と高らかに言えないのは、そのせいだ。

緊急事態宣言が解除されたタイミングで開催を発表したアース・モンダミンカップ。しかし、その翌週からの4試合の中止は既に決まっており、8月は東京五輪で2週間、最初から空き週になっていた。その後のCAT Ladiesも先週中止を発表している。CAT以前にアース・モンダミンに続く可能性が残されているのはNEC軽井沢72(8月14~16日、長野県・軽井沢72G北C)のみだ。

アース・モンダミンが開催できるのに、他の試合ができないのはどうしてなのか。日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)からの答えはそっけないもの。

「『主催者のアース製薬様と協議し、開催合意に至ったため』です。(他の試合の)中止については、主催者様によって判断したいタイミング等も異なるのだと思いますし、もちろん開催地域の問題もあると思いますが、個別の協議内容や詳細理由等を弊協会からお話させていただくのは控えさせていただきます」

あくまでも決めるのは主催者、というスタンスを前面に押し出している。

ツアーと言いながら、大会毎に主催者が異なり、JLPGAが主催しているのはわずかに3試合だけ(うち1試合は日本テレビと共催)。だからこそ、1試合1試合、中止が決まっていくのだが、裏側を探るとこんな証言が出てきた。

「(試合ができるかできないかは)企業の事情。オーナーの意向と会社の意向が一致しないと開催は難しい」(トーナメント関係者)

「業績が悪い中での開催は、株主を含めて理解されるかどうか。その影響は大きい」(別のトーナメント関係者)

どちらも、スポンサー依存の弊害が浮き彫りになる証言だ。一方で、驚くべき声も聞こえてくる。

「男女ともにツアーが包括的に物事を考えられずに、目先の責任逃ればかりをしている。特に女子は、開催の方向だった試合に対しても、協会がとにかく後ろ向き。協会がスポンサーの背中を押さなければ中止が相次いで当たり前」、「こっちはやる気だったのに」(いずれもトーナメント関係者)。

リスクを恐れるあまり、JLPGAが開催に消極的だというのだ。実は、同様の証言は、複数耳に入っている。

「まずは1試合開催」というのは、もちろん明るいニュース。次々に開催が決まって本当の意味で「ツアー開幕」につながるのはいつになるのか。状況が流動的なことは、もちろん分かっている。新型コロナウイルスそのものが脅威なのは間違いなく、できることが限られているのはいうまでもない。その中でどうするか。対処の方法を誤ると禍を長引かせてしまうことになる。ビジョンをしっかり立てつつ、フレキシブルに対応しながら前向きに進むことこそが、今、求められている。

(ゴルフジャーナリスト・小川淳子)
※週刊パーゴルフ2020年7月7・14日合併号「芝目八目」より

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