重苦しい世相に久々の明るいニュース、一度は廃業が決まった新東京都民ゴルフ場が復活

復活に向けて動き出した新東京都民ゴルフ場。すでに復旧工事も始まっていた(写真・清流舎)
復活に向けて動き出した新東京都民ゴルフ場。すでに復旧工事も始まっていた(写真・清流舎) 【拡大】
新東京都民ゴルフ場が存続決定!世界中が重苦しいムードに包まれる中、日本のゴルフ界に、一筋の光が差し込んだ。昨年10月12日に台風19号の被害を受け、年末に廃業が発表された新東京都民ゴルフ場(東京都)に、営業再開のメドが立った。

今回、救世主として登場したのは病院・介護老人施設・教育施設・ホテルなど130以上の施設を展開する葵会グループ傘下の株式会社みずほ。すでに那須霞ヶ城GC(栃木)など3コースを系列として保有している。新東京都民を運営してきた株式会社NIHON. TURF&GREEN(以下、NIHON社)と資本提携したことで、再開に向けての復旧工事が可能になった。

元々、ゴルフ場の土地である河川敷は国土交通省の持ち物で、足立区が管理。区から管理委託を受けたNIHON社が運営していた。しかし冠水したことによる大量のヘドロが堆積するなどダメージが大きく、復旧には多大な費用がかかることが判明。再建を断念した同社は運営管理等の権利を昨年いっぱいで返上することを表明していた。

だが実際には最終的な手続きをせず、存続への可能性を残していたことが吉と出た。2月4日夜に行われた「まちづくり連絡会」で、足立区側から跡地はゴルフ場で存続との方向性が示されたが、住民側から反対の声は出ず。その後浮かんでは消えていた運営会社の候補が絞られ、ようやく資本提携によりNIHON社が存続することで落ち着いた。

この結果みずほ側から、新代表取締役として河本貢司氏が就任。三島徹男支配人は留任が決まった。本誌も4月21日午後に現地を訪れたが、抜けるような青空の下、すでに重機3台が入り、工事車両用の道路を確保するための工事が始まっていた。

そこで同日、足立区役所を訪れた新社長の河本氏を直撃。みずほが資本提携に乗り出した理由を聞いた。「だって(都心に)近いじゃないですか。(首都高)から降りても近いし」。首都高・鹿浜出口からわずか2キロ。JR京浜東北線・赤羽駅からタクシーや都営バスで15分。東京23区内という立地条件は確かに魅力だろう。台風の直撃を受けるまでは、9ホールながら年間2万2000人程度の来場者があった。

名匠・上田治設計で1955年に開場。今年で65年の歴史を重ねることになる。日本プロ4勝、日本オープン2勝の大選手・林由郎が在籍し、日本人として米ツアー初制覇を成し遂げた青木功が修行を積んだ東京都民ゴルフ場。その流れを汲むコースが命をつないだことは、日本のゴルフ史においても意義がある。

今後は7月の再開を目指し、全力で作業を進めていくという。新型コロナウイルス感染拡大による重苦しいムードも、新東京都民のリニューアルオープンという明るい話題とともに消えていってほしいものだ。

(日本ゴルフジャーナリスト協会会長・小川朗)
台風19号の被害を受けた直後の同コース。コースと川の間に小さな堤防があることが仇となり、水田のような状態に(写真・清流舎)
台風19号の被害を受けた直後の同コース。コースと川の間に小さな堤防があることが仇となり、水田のような状態に(写真・清流舎) 【拡大】
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