東京五輪の1年延期と世界ランキングの凍結で、渋野日向子の五輪出場に黄信号!?

五輪でしぶこを見たいという人はゴルファー以外にも多そうだが…
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新型コロナウイルス感染拡大の影響により、今夏開催予定だった東京五輪が1年延期になった。この間、世界のゴルフツアーも中止や延期が続いており、選手たちもそれぞれができることを続けながら試合の開始を待っている状態だ。

これに伴い、女子の世界ランキング(ロレックスランキング)が3月16日時点で凍結。現在世界ランキング上位にいる渋野日向子が、来年の東京五輪に出られない可能性が浮上してきた。

世界ランキングで日本勢のトップは4位の畑岡奈紗、2番手が12位の渋野日向子、3番手が14位の鈴木愛となっている。五輪代表は原則、各国の上位2人だが、世界ランキングを基にしたオリンピックランキングで15位までに入れば、各国最大4人までは出場が可能となる。

世界ランキングのポイントは、過去2年間(104週)の総獲得ポイントを出場試合数で割った平均ポイントで順位が決まる。そこから直近の13週の獲得ポイントは100パーセント加算されるのだが、それ以前の91週分は毎週約1.09パーセントの割合で減っていく。

渋野日向子は昨年の全英女子オープンで優勝し、100ポイントを稼いで一気にランキング上位に浮上。直近の試合での減算が少ないため、東京五輪が今夏の開催であれば、かなり余裕があった。だが、1年延期になったことで今後ポイントは大きく目減りしていく。

現時点で最短での米女子ツアー再開はウォルマートNW アーカンソー選手権(6月19~21日)となっているが、そこから同日程の日本ツアーも開催され、かつ世界ランキングの凍結が解かれると仮定した場合、試算では来年の五輪代表が決まる1カ月前の6月下旬(約44週と仮定)には、全英女子オープンで優勝した100ポイントは、約14ポイントまで下がると見られる。

現在のランキングを維持するためにも、シーズン開始後の試合で上位進出を狙ってポイントを稼いでいくしかないのだが、その壁は厚い。当初、渋野は海外メジャーにすべて出場予定だった。米メジャー初戦のANAインスピレーションは延期となり、国内ツアーの日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯(9月10~13日)と重なってしまった。どちらに出場するのかが悩ましいところだ。

さらに渋野が頭を悩ませていると思われるのが、米ツアー進出計画だ。2021年から米ツアー挑戦を公言し、出場優先順位を決めるQシリーズ(予選会)にも出場を予定していたが、これも延期になった。セカンドステージ(11月)のエントリー締め切り日時点の世界ランキング75位以内は、ファイナルステージ(12月)から出場が可能で、渋野もこのままランキングを維持すればファイナルから出られる。

しかし、仮に予選会を突破した場合でも、ポイントの高いメジャーには出られず、下部のシメトラツアーやフィールドの低い通常のトーナメントが主戦場となる。ポイントが低いため、五輪出場の可否も来年6月下旬までの結果次第、ということになる。もちろん渋野が米ツアーに参戦できたとして、そこで上位進出や優勝すれば世界ランキングも上がり、五輪出場へ大きく近づくが、慣れない環境への適応に時間がかかると、逆に代表への道が遠のくかもしれない。

一方、国内ツアーが主戦場の鈴木愛も世界ランキング15位以内を維持するためには、出場予定のANAインスピレーションで結果を残すか、もしくは今季も昨年7勝のような強さを発揮して、結果を残す必要がある。

来年の東京五輪に畑岡、渋野、鈴木の3選手が同時出場する可能性が低くなってしまった感は否めないが、今できる最大限のことに取り組み、着実に前進してもらいたい。

(本誌・金 明昱)
※週刊パーゴルフ2020年4月28日号「芝目八目」より

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