新型コロナウイルス、ゴルフ界への影響まとめ 頼むからメジャーまで邪魔しないで!

賑わいを見せる昨年のダイキンオーキッド会場
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新型コロナウイルスによる「中止」「延期」「縮小」の連鎖が止まらない。

既報の通り、国内のゴルフ界では2月19日に女子ツアー開幕戦ダイキンオーキッドレディスの無観客試合(プロアマ・前夜祭は中止)が発表。このときは十分衝撃的なニュースだったが、今から思えば、「無観客でも試合が中止にならなくて良かった」などと考えていた自分が、いかにおめでたかったかと思わざるを得ない。

その翌日の20日には厚生労働省がイベント開催の必要性を改めて検討するよう要請。この声明が影響したか、翌21日にはアジア最大のゴルフ見本市、ジャパンゴルフフェア2020の中止が発表。同日には全日本高校ゴルフ連盟(高ゴ連)が、春季全国大会、通称「春高ゴルフ」の開会式中止をアナウンスした。

この時点で政府は一律のイベント中止は求めないとしていたが、一転26日には大規模なイベントの自粛を要請する方針に転換。これを受け、28日の金曜日にダイキンオーキッドの中止が発表された。週明け早々の3月2日月曜日には2戦目の明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメントも中止を発表。室内で催される開会式のみ中止の方針だった「春高ゴルフ」も、大会そのものが中止となった。

こうして見ると、ゴルフ界も刻々と変化する状況、政府の方針の変化に振り回されていることが分かる。
ゴルフ関係の大規模イベントで最初に中止が決まったゴルフフェア
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大規模イベント以外にも影響は広がっている。

ゴルフ場運営国内最大手の一つPGMでは、会社単位でのコンペ、特に得意先を集めて行うものはキャンセルが相次いだ。2月19日ごろからぐっと増えたという。理由としては昼休憩や浴場、ラウンド後のパーティでの感染を恐れる声が多くあった。そのため、キャンセルで空いた枠や、可能な限りの枠を全社的にスループレーに切り替える方針を3月頭には決めた。3月5日現在、スループレーに対応するゴルフ場は国内142コースのうち50コースほどだが、すぐに70コースほどまで増える見込みだという。

また、16コースで実施していたビュッフェ形式の食事はすべて中止。月例などの競技は中止にまでは至っていないものの、表彰式は出席者を入賞者に限るなどの対応を行っている。傘下のコースでは「春高ゴルフ」や「PGM世界ジュニアゴルフ選手権日本代表選抜大会」など、ジュニアゴルファー関連のイベントが多く予定されていたが、すべて中止となった。

一方のアコーディアゴルフに関しても、PGM同様、企業関連のコンペキャンセルが相次ぎ、ジュニア向けレッスン会等3月中のイベントはすべて中止した。

ゴルフ練習場では、東京都内の大規模施設であるロッテ葛西ゴルフが2月29日~3月15日、メトログリーン東陽町が3月7日~15日を休業とした。やはり休業する施設は多いのか? 練習場業界全体の状況を全日本ゴルフ練習場連盟会長の横山雅也氏はこう語る。

「ロッテ葛西さん(ロッテ)やメトログリーン東陽町さん(東京メトロ)など、経営母体の大きいところは会社全体の方針として休業という選択をする場合が多いのでしょう。ただ、中小零細は休業すれば収入が絶たれてしまいますから、スタッフの検温やマスクの着用、クラブハウスの小まめな換気など、できる範囲で注意しながら営業しているというのが実情でしょう」
休業を告げるメトログリーン東陽町の貼り紙
休業を告げるメトログリーン東陽町の貼り紙 【拡大】
そんな中で営業している練習場は、大規模施設の休業も影響してか、概ね客の入りはいいという。逆に収入が激減しているのはインドアの練習場。オープンエアの練習場が年々減るのと反比例して、都市部を中心にここ数年で大きく数を増やしたインドア練習場が今、苦境に陥っている。

ここまで新型コロナウイルスの影響を見てきたが、ゴルフ界の中だけでもこれだけ多岐にわたる。そして3月6日現在、収束の気配はまるで見えてこない。4月にまで持ち越されれば、本格的なゴルフシーズンの訪れを告げる男女の海外メジャーにまで影響を及ぼしかねないのではないかと心配になってくる。折しも米国内での感染者が100人を超え、ANAインスピレーションが開催されるカリフォルニア州は50人を超える感染者が確認され、非常事態宣言を発令(3月4日現在)。このまま感染が拡大すれば同大会の開催自体危ぶまれる。

メジャーに出場する日本人選手にとっては、「状況を注視している」というトランプ大統領が日本を入国制限の対象にするのではないかという心配もある。ある関係者は「ふだんはESTAで入国するところを、今回は正式なビザを申請することで、もしものときに入国できる可能性を少しでも残したい」と語るが、そうした対策が実際に効力を発揮するかは未知数だ。

アジアのゴルフトーナメントを壊滅状態に追い込んでいる新型コロナウイルス。どうにか3月中には収束し、メジャーまで邪魔しないでくれることを祈るばかりだ。

(本誌・金子信隆)
※週刊パーゴルフ2020年3月24日号「芝目八目」より

週刊パーゴルフ2020年3月24日号(3月10日発売)の芝目八目では、以下のようなラインアップでゴルフ界の気になる最新情報をお届け中です。
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