GOLF Net TV連動「深堀圭一郎 KeyTALK」 第6回 石川遼①

「スイングを崩した要因は腰の怪我…復活の鍵は軸と前傾姿勢!」

深堀圭一郎が、ゴルファー仲間をゲストに招き、
ツアーでの出来事から普段聞けないような話までぶっちゃけトークを展開する「深堀圭一郎 KeyTALK」。
プロゴルファーの素顔に迫るこの番組は、GOLF Net TVで配信しています!
第6回のゲストは、石川遼です。どんなトークが繰り広げられるでしょうか?


2019年は3勝したけど、「こんなに悩んだことはない」という1年でした (石川)

深堀 今回のゲストは石川遼選手です。2019年は3勝、最終戦『日本シリーズ』の優勝もおめでとう。それまで苦しんでいたから…。

石川 こんなに悩んだことはないぐらいでした。ドライバーが日替わり週替わりみたいな感じで…。しかし「ドライバーとアイアンのスイングは違っていい」と自分の中で認識して変わりました。アイアンは、ボールの先のターフを取っていく感じで、ドライバーは多少アッパーになってもしょうがないと…。ドライバーが良かった時はアッパーなんですけど、自分ではその感覚がなかったんです。実際に、物理的に起きている事と頭の中でショットが合っていなかったわけです。トラックマンなどで計測してみると、レベルに打っているつもりが「2度ぐらいダウンブロー」に入っていたり…。この感覚を合わせていくことで、良くなっていきました。

深堀 データの数字と自分の感覚のズレを修正していったわけだね。このズレが出始めたのはPGAツアーに行ってから? それとも以前から原因を持っていたの?

石川 以前から持っていた可能性が高いと思います。例えば、腰もそのひとつです。前傾姿勢が変わるようになってきたのは、腰を痛めた時期と重なりますから。腰をかばって身体が起きるとヘッドが下から入るため、チーピンが出始め、それを嫌ってクラブを上から入れるようにしたんです。すると、今度はボールに対し鋭角にフェースを開いて右に飛んでしまう…。これで「どうにもならない状態」に陥りました。

深堀 スイングの狂いは、最初は腰の違和感からだったんだね。

石川 今思うとそうですね。当時は気付きませんでしたけど…。


ドライバーが怖くて打てない時期もあった。今も完全には抜け出せていない (石川)

石川 アメリカツアーに参戦した1年目の時も、日本の先生に診てもらっていました。怪我をしている状態では通用しない世界なのに「出来る」と思い、PGAツアーでプレーしていたんです。さらに、結果が出ない事も追い打ちをかけて焦りに繋がりました。

深堀 焦りを生む大きな要因は、どんな点にあったの?

石川 ショットですね。向こうの選手はドライバーが僕よりも飛びます。しかも曲がらないんです。僕の場合は、2008年~2009年の良い状態からのPGA参戦ではなく、2011年に勝てなくて2012年も調子が悪く苦しんだ後デビューしましたから…。実は、その頃からドライバーで悩み始めていたんです。しかも、アプローチやパッティングには着目せず、ドライバーやアイアンばかりにフォーカスしていました。そのため、成績がついてこなかったんだと思います。

深堀 ドライバーが怖くて打てない時期もあったでしょ?

石川 ありました。今もドライバーには不安が残っています。まだ完全には抜け出せていない感じです。そこで、自分を冷静に見て、クラブが下りてきた時に「フェースの向きや角度がどうなっているか」分析しています。僕の場合は右のミスが大きいのですが、①フェースが開く、②鋭角に入ってくる、③アウトサイドからのスライス、この三拍子が揃った時に最強のプッシュアウトが出ますね。

深堀 右がダメなケースでは、どうやって打つの?

石川 ティを少し高くして思い切りアッパーに振ります。アッパーで、ヘッドが下りてくればフェースをローテーションする時間が作れますから。

深堀 そのまま右にしか行かないイメージもあるし怖いと思うけど、試合で取り入れたの?

石川 『ツアー選手権』の時、宍戸ヒルズカントリークラブで…。宍戸は18ホール中、11ホールぐらい苦手なんです。そこで、4日間やりきったのが大きかったです。結果は20位で、2019年が今までで一番良い成績でした。その1ヵ月後に『日本プロゴルフ選手権大会』で優勝出来たんです。


一度トラウマになった残像は消せない。だから技術でカバーする必要がある (深堀)

深堀 『セガサミー』に勝ってから『日本シリーズ』までの間、また調子が悪かったじゃない。『セガサミー』の後に何か変えた?

石川 『東海クラシック』の初日に強風が吹いたんです。それまで、ティを高くし高弾道なロースピンボールで飛距離も伸びていたのですが、強風の中で低い球を打ちたくなったんですね。それで、少しドライバーで抑えたら良い球が出て「いける!」と思ったんですが、次の12番で右OBという結果に…。ここから、ゴルフ全体のバランスが崩れてしまいました。そんな状況で、自分の昔の打ち方やタイガーの2000年辺りのスイングを見て分析したら、再現性があり飛距離が出るのに共通するのが「軸」だと分かったんです。そのキーポイントは前傾姿勢です。実は『日本シリーズ』の時には、少し鋭角にヘッドを入れてフェードでも良いと考え「左に思い切り振り抜く意識」で打っていました。自分のスイング映像を見たら、結果的に前傾姿勢を保って打てるようになっていたんです。実践しているものと目指しているスイングが少しリンクした感じがありましたね。

深堀 そうだったんだ。一度トラウマになった残像を消すことは出来ないと思うけど、だからこそカバーする方法を技術で覚える必要があるんだと思う。

次号も引き続き、遼にトレーニングの話や自分らしいゴルフの変化などについて聞いていきます。



~ 次回に続く ~


■プロフィール
・深堀圭一郎/ふかぼり・けいいちろう
1968年10月9日生まれ、東京都出身。1992年にプロへ転向。ツアー通算8勝。ラテール・エンタプライズ所属。

・石川 遼/いしかわ・りょう
1991年9月17日生まれ、埼玉県出身。杉並学院高校時代に、国内男子ツアー『マンシングウェアオープンKSBカップ』で15歳で史上最年少優勝を飾り一躍脚光を浴びる。2008年にプロ転向を表明し、その後も史上最年少で賞金王を獲得するなど活躍。栄光と挫折を経て、さらなる輝きを放つ男子ゴルフ界を牽引する存在。通算17勝。CASIO所属。

関連記事一覧

スペシャル最新記事一覧

Pargolf Members

すでに会員の方はこちら

最新トピックス


アクセスランキング

ツアー・トーナメント

フォトギャラリー

トーナメントプロ公式サイト・ブログ