ゴルフクラブに初めてカーボン技術を導入 ヨネックス創業者・米山稔氏の遺功を振り返る

スポーツ界屈指の名物創業者として名を馳せた
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ヨネックスのファウンダー(創業者)で名誉会長だった故・米山稔氏の「お別れの会」が都内のホテルで1月31に行われた。米山氏は昨年11月に95歳で永眠。会場にはゴルフ関係者をはじめバドミントン、テニスなどのスポーツ界だけでなく、各界から1600人が故人の人柄、業績を偲び参列し、献花の列が絶えることはなかった。

ゴルフ界からは日本プロゴルフ協会から倉本昌弘会長、日本女子プロゴルフ協会から小林浩美会長、樋口久子相談役、日本ゴルフツアー機構から石川遼副会長、契約プロの米山剛らが献花に訪れていた。

米山稔氏は1946年にヨネックスを出身地の新潟県三島郡(現長岡市)で創業、57年からバドミントンラケットの製造を開始し、これが現在のスポーツ事業の礎を築いた。現在バドミントンラケットでは世界ナンバー1のシェアを誇っている。世界ランキング1位の桃田賢斗選手ほか、数多くのトッププレーヤーと契約。69年にはテニスラケット事業にも参入し、80年、独自のアイソメトリック形状(四角いフレーム)のラケットを発売。マルチナ・ナブラチロワ、マルチナ・ヒンギス、大坂なおみなど世界トップ選手が使用し、メジャー大会を制している。
画期的なカーボンアイアンを世に送り出した
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ゴルフ事業には82年に進出。バドミントン・テニスラケットで培ったカーボン成型技術を生かし、世界で初めてカーボングラファイトとパーシモンを一体化したゴルフクラブ「カーボネックス」を発売した。83年には「カーボンアイアン」を発売し、飛ぶアイアンの先駆けとなった。この飛ぶアイアンはゴルフ規則に抵触すると話題になり、適合商品を後に発売した。92年には全米大学ゴルフ選手権を3度制したフィル・ミケルソンと契約。2008年にはプロ入りした石川遼と契約するなど、大型契約でも話題をまいた。

献花に訪れた石川遼は「12歳ぐらいからお世話になって、アマチュアからプロになる時もサポートしていただいた。感謝の気持ちしかない。」と述べていた。

米山氏は生前、著書でカーボンアイアン騒動を振り返り、エジソンが電灯を発明したときに石油ランプやガス灯の業者から反発を受けたことを引き合いに出し、こう述懐している。

「新しいことを始めると、それによって影響を受ける人々との軋轢が生じる。が、そこでひるんでしまうと進歩はない」

ゴルフ界にも独創的な技術を導入し貢献された米山氏に感謝し、冥福を祈りたい。

(ゴルフジャーナリスト・嶋崎平人)
※週刊パーゴルフ2020年2月25日号「芝目八目」より

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