結果が分かっても視聴率には関係ない!? 女子ツアー最終戦でスコア速報を止めない英断

優勝も賞金女王も、行方が分かっていても見たいものは見たい!?
優勝も賞金女王も、行方が分かっていても見たいものは見たい!? 【拡大】
鈴木愛の2度目の賞金女王獲得で幕を下ろした2019年の国内女子ツアー。最終戦、LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップは、鈴木、申ジエ、渋野日向子の三つ巴の女王争いで盛り上がったが、最終日に追い上げを見せた鈴木がその座に就いたのはご存じの通り。

そんな中、新しい時代の幕開けを予感させる出来事が起きていた。テレビ中継が録画放送のときは、途中で止まってしまっていたLPGAオフィシャルサイトのスコア速報。だが、リコーカップ最終日は録画放送にもかかわらず、そのまま速報が行われた。

第3ラウンドが生中継。最終ラウンドの地上波放送は、15時~16時25分に録画での放送が予定されていた。そのため「ああ、今週もいいところでスコア速報が止まってしまうのか」と思ったファンも多かっただろう。慣例的に、優勝争いが佳境のテレビ中継ホールのあたりで「待った」をかけられるジレンマ。

だが、意外にも最終戦は最後まで速報が止まらず、午後2時半の試合終了までウェブサイトで確認することができた。ペ・ソンウの優勝、鈴木愛の賞金女王まで分かってから始まったテレビ放送。それでも、平均視聴率は今季最高の13・6%を記録している。

スポーツはライブで見るのがベストなのはいうまでもない。だが、残念ながら日本のゴルフ中継は勝負が決まる最終日が録画になることが多く、インターネットが普及しても、スコア速報が止まる状況が長い間続いてきた。そんな中、ようやくネット時代に即した対応がなされたというわけだ。

今の世の中なら当たり前のこと。だが、なかなかできなかったことが今回できた経緯はどうだったのか。中継局の日本テレビは「今回のリコーカップについては、LPGAとの話し合いの中で試験的に行うことになったものです」(広報)との返事が返ってきた。大会主催のLPGAにも問い合わせたが、締め切りまでには「返答をまとめています」という答えしか返ってきていない。

周辺取材を続けると、時代的な背景が見えてきた。オフィシャルのスコア速報を止めたところで、ネットメディアやSNSなどでいくらでも結果は先に出る。結果が分かると視聴率に影響するかどうかという点についてはたびたび議論になっているが、それほど影響しないという説も有力になりつつある。そんな中、もはやスコア速報を止めることに意味がない、という流れにようやくなってきたというわけだ。

最も速報性の高いメディアがテレビではなくなって久しい。スポンサーの業種も移り変わり、世代交代が進む中、必然ともいえる今回の成り行き。結果が分かっていても、面白ければ視聴率は下がらないということもはっきりした今、加速度的にいい方向に話が進むのかもしれない。スポンサーの顔色をうかがいつつにはなるのだろうが……。

(ゴルフジャーナリスト・小川淳子)
※週刊パーゴルフ2019年12月24・31日号「芝目八目」より

週刊パーゴルフ2019年12月24・31日号(12月10日発売)の芝目八目では、以下のようなラインアップでゴルフ界の気になる最新情報をお届け中です。
●結果が分かっても視聴率には関係ない!? 女子ツアー最終戦でスコア速報を止めない英断
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