
3週間ちょっとで、ここまで空気が変わるものなのか。新東京都民ゴルフ場(東京都足立区)から、「希望」の二文字が消えていた。入れ替わるように浮上した「廃業」の二文字が、コース全体を重苦しいムード一色に染めていた。
11月7日木曜日、24日ぶりに再訪してみると、新都民ゴルフ場を取り巻く状況は激変していた。ゴルフ場の廃業が決定し、スタッフたちは河川敷の現状回復に向けて、ゴルフ場の設備を処分する作業を行っていた。
本誌は河川敷コースに甚大な被害を与えた台風19号の通過から2日後の10月14日、同コースを取材。三島徹男取締役支配人を取材している。この時にはまだ、言葉にも希望があった。「1カ月かかるか、2カ月かかるか……。でも、年内には、見通しをつけたいね」と、業務再開に向けて意欲も見せていた。
ところが水が引いた後に深刻な事実が判明した。「想像をはるかに超える、大量のヘドロが運ばれてきていた」。(三島氏)。地盤沈下によりコースが川よりも低くなっているため、排水がしづらくなっている。土手よりも内側の川沿いに、低い堤防を造ったのも仇になった。1990年に冠水して以来9年間、ある程度の増水には耐えてきたが、今回のような大型台風には、なすすべがなかった。
耐えうる水位ならば効果は絶大なミニ堤防。しかし、ひとたび水が超えてしまえば、他のコースに比べ排水が難しくなる。ヘドロを被ったコースでは、小さな水門もほとんど機能しない状況になったという。
「台風から2日後に取材を受けた時には、まだ被害の全容が明らかになっていなかったからね。でも、もう立ち上がれない。一刻も早くやめたほうがいい」(三島氏)
11月7日木曜日、24日ぶりに再訪してみると、新都民ゴルフ場を取り巻く状況は激変していた。ゴルフ場の廃業が決定し、スタッフたちは河川敷の現状回復に向けて、ゴルフ場の設備を処分する作業を行っていた。
本誌は河川敷コースに甚大な被害を与えた台風19号の通過から2日後の10月14日、同コースを取材。三島徹男取締役支配人を取材している。この時にはまだ、言葉にも希望があった。「1カ月かかるか、2カ月かかるか……。でも、年内には、見通しをつけたいね」と、業務再開に向けて意欲も見せていた。
ところが水が引いた後に深刻な事実が判明した。「想像をはるかに超える、大量のヘドロが運ばれてきていた」。(三島氏)。地盤沈下によりコースが川よりも低くなっているため、排水がしづらくなっている。土手よりも内側の川沿いに、低い堤防を造ったのも仇になった。1990年に冠水して以来9年間、ある程度の増水には耐えてきたが、今回のような大型台風には、なすすべがなかった。
耐えうる水位ならば効果は絶大なミニ堤防。しかし、ひとたび水が超えてしまえば、他のコースに比べ排水が難しくなる。ヘドロを被ったコースでは、小さな水門もほとんど機能しない状況になったという。
「台風から2日後に取材を受けた時には、まだ被害の全容が明らかになっていなかったからね。でも、もう立ち上がれない。一刻も早くやめたほうがいい」(三島氏)