東京五輪マラソンがIOCの“鶴の一声”で札幌開催へ ゴルフ競技も酷暑が心配されるが、改めて対策は?

8月に霞ヶ関CCで開催された日本ジュニア選手権に視察に訪れたIGFのピーター・ドーソン会長(左)
8月に霞ヶ関CCで開催された日本ジュニア選手権に視察に訪れたIGFのピーター・ドーソン会長(左) 【拡大】
東京オリンピック・パラリンピック関係者に衝撃が走ったのが10月16日。震源は東京五輪の男女マラソンと競歩が札幌で行われるというニュースだった。

実際には30日からの3日間、都内で行われるIOC(国際オリンピック委員会)調整委員会での話し合いを経て決定される見込み。

こうなると気になるのが、同じく屋外で行われるゴルフ。そのため組織委員会の関係者には「ゴルフは大丈夫?」という問い合わせが入ってきているという。「でも、答えようがありませんよね。『分かりません』としか。マラソンと競歩の件も、関係者は皆聞かされていなかったわけでしょ?」と困惑している。

そうした中、長年数々のオリンピックに携わってきた関係者は「ゴルフは大丈夫です」と語る。

「今回はドーハの陸上世界選手権で多数が棄権し、当該IF(国際競技連盟)である国際陸連と、IOCが賛成している。でもゴルフのIFであるIGFから要望が出ていないのだから、霞ヶ関CCでの開催は動かないと思う」

確かに8月のテストイベントに来日したIGFの幹部も「選手はアメリカのテネシー州など、暑いところでのプレーに慣れているので問題ない」と語っている。

だが、問題は暑さ慣れしている選手よりもボランティアやギャラリーだ。前出の組織委員会の関係者も「ボランティアなどの着るクールベスト(リンパ節に取り換え可能な保冷剤を装着するウエア)の選定や水分補給の方法を準備中です。観客に関しては『ミストを使う』という話もありましたが、湿度が上がると不快指数も上がるという側面もあります。電柱から電源を取り、大きな扇風機みたいなものを使って涼めるファンゾーンなど、多くの対策を整備している真っ最中」と語ってから、こう続けた。

「屋外のボランティアには通常の倍の人数が必要。涼しいクラブハウス内の仕事なら7~8時間働けても、屋外では4~5時間が限度。当然交代要員を考えて倍になる」。ボランティアの数は全体で8万人。「ゴルフに振り分けられる人数はまだ決定していない」というのが組織委員会・戦略広報課の話。

一方で霞ヶ関CCでの開催に異を唱え続けている参議院議員の松沢成文氏は、環境省が2017年から行っている「オリンピック・パラリンピック暑熱環境測定事業」で開催期間における過去3年間の気温を平均したところ、暑さ指数(WBGT)で運動が原則中止とされる31度を超える31.7度にも達したことなどを重視。開催地の再検討を求める文書を作成し、IOCのトーマス・バッハ会長と組織員会の森喜朗会長、IGFのピーター・ドーソン会長に送ったという。

この結果、調整委員会でゴルフも俎上に上るのか。30日からの調整委員会から、ゴルフ関係者も目が離せなくなった。

(日本ゴルフジャーナリスト協会会長代行・小川朗)
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