最近の傾向と異なりオーバーパー決着となった日本オープン ゴルフ記者歴半世紀の三田村昌鳳氏はこう見た

終盤まで誰もが「今日の塩見は“ 持ってる”」と思ったが…
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古賀ゴルフ・クラブでの日本オープンは、チャン・キムが8打差を逆転し、通算1オーバーで優勝した。その勝者よりも印象に残った選手が、土壇場まで首位を走り、ほぼ優勝かと思われた塩見好輝だったと思う。まさか、という思いが強かったはずだ。

今回の難しいセッティングとコースで、ただ一人、通算4アンダーで14番ホールまでたどり着き走り抜きそうな展開だった。しかし、14番ホールでダブルボギーを叩くと15番ホールではトリプルボギー。さらに17番ホールでもトリプル。最後はボギーと逆転を許してしまったのだ。彼は「なにかの罠にはまったとしかいいようがない」と語った。

今年の日本オープンのセッティングは、少し最近の傾向と違っていた。最近は、かつていわれていたような通算パープレー基準で優勝者を出すということではなく、むしろ、ここ最近の全米オープン流に、フェアウェイも比較的ワイドにし、12アンダー前後で優勝争いを競わせる傾向が強かった。1日3アンダーというセッティングは、優勝争いをする選手が小差に詰まっていて、エキサイティングな試合になるといわれている。

しかし、今回は1オーバー優勝。古賀ゴルフ・クラブは、比較的、距離がないけれど、グリーンが小さくてバンカーに囲まれる砲台。今回も、フェアウェイをあまり絞らずに、グリーン回りのラフ、フェアウェイサイドのラフを伸ばした。結果的にこの夏以降の天候で、ラフが予想以上に伸びてしまったことに、選手ばかりかセッティングする側のJGAも苦戦した原因がある。さらに悪天候も含めて、予想する優勝スコア(おそらく通算8アンダー)には至らなかったのだろう。

かつて、1999年、小樽カントリーで開催された大会では、尾崎直道が、通算10オーバーで優勝という記録がある。我慢比べのようなセッティングとバーディ量産のそれと、どちらによりゲーム性があるのかは、議論が分かれることだ。しかし、敗れた塩見は、こう語った。

「いつもはバーディ合戦のゴルフですけど、うーん、こういうセッティングもたまにはやりがいがありますね」

コース自体の個性にもよるが、バーディ合戦にしろ、我慢比べにしろ、真の実力者が勝てるセッティングが、もっとも相応しいと思う。

(ゴルフジャーナリスト・三田村昌鳳)
※週間パーゴルフ2019年11月12日号「芝目八目」より

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