【GOLF、今この人に聞きたい!】 第170回:セークサン・スィープライワンさん

 タイはバンコクを中心部として、大きく5つのエリアに分けることができる。北部にはタイ2第の都市・チェンマイがある。700年以上の長い歴史を持つこの都市には120にも及ぶ寺院があることで知られるが、ここでも「チェンマイゴルフフェスティバル」が5~6月の2カ月間開催される。提携コースでは料金が割引されるだけでなく、各ゴルフコースで順番に開催されるローカルトーナメントに参加することもできる。2カ月間、毎日ゴルフ三昧という過ごし方もアリだ。

 「チェンマイのトップコース、アルパインゴルフリゾートにもぜひ足を運んでいただきたいですね。山脈に囲まれた自然公園の渓谷にあり、息をのむほどの景観です。高地にあるのでバンコクと比べて涼しく、朝晩は長袖が必要なほどです」

 他にも北東部のイーサン地方、南部のプーケットやサムイ島など、ゴルフを中心としたリゾートが国中に存在する。

 「ゴルフで疲れたら、ぜひタイワインを楽しんでいただきたいですね。独特の風味があり、辛いタイの料理にピッタリのワインは世界的にも有名なんです。白ワインをキリッと冷やして飲むのが私のお勧めです」

 え、タイでワイン? これも私にとっては初耳である。聞けばタイ産ワインは96年に世界デビューを果たし、04年にはロサンゼルスで開催されたコンペティションで「モンスーンバレー」が銅賞を受賞した。同銘柄は、東南アジア最大規模の「サイアムワイナリー」が生産するワイン。ワイナリーはバンコクから車で2時間半南に下ったホアヒン郡にあり、われわれ観光客も見学することができる。

 「象の背中に揺られながらブドウ畑を散策できるのは世界でここだけです。ホアヒンにはブラックマウンテンゴルフクラブという、コンディション抜群の素晴らしいコースがあります。バンコクから少し足を延ばして、ゴルフ&ワイナリーの休日は最高ですよ」

 タイのゴルフ場の数は増えているが、日本のゴルフ場の数に比べたら10分の1にも満たない。にもかかわらず世界的プレーヤーを続々と輩出している。タイのトッププレーヤーであるキラデク・アフィバーンラトは欧州ツアーで5勝を挙げ、最近はマスターズの常連選手となっている。また16年に米LPGAツアー賞金女王を獲得したアリヤ・ジュタヌガーンは23歳の現時点でメジャー2勝を含む10勝を挙げている。姉のモリヤも昨年初優勝を遂げ活躍中。男子シニアではプラヤド・マークセンが日本のシニアツアーで不動のトップに君臨し続けている。

 「ゴルフはタイでもまだまだエリートスポーツで、どれだけ周りからのサポートがあっても、ものすごくお金がかかっているのは間違いありません。強い選手はハングリー精神が強いのかもしれませんね」

 スィープライワンさんはこの8月に所長として東京に赴任したばかりだが、日本で働くのは3度目。最初はJICA(国際協力機構)の派遣で1カ月過ごし、12年から4年間、大阪事務所で働いた。

 「日本は大好きな国なので、また戻ってくることができてうれしいです。日本の皆さんにも、もっとタイを好きになってもらいたいですね」

 この取材は東京・有楽町にあるタイ国政府観光庁東京事務所で行った。エントランスにはタイの観光に関する資料がびっしり。日本人観光客の約8割がリピーターだというのもうなずけるが、個人的に、数回訪れているタイ好きということもあり、取材が終わった後にじっくり拝見した。どのパンフレットも最新の情報が分かりやすく丁寧に、しかも的確な日本語で紹介されていて、この事業にどれほど力が入れられているかが分かる。あぁ、またタイに行きたくなってきた!

セークサン・スィープライワンさん
1971年生まれ、タイ・チャチュンサオ県出身。タイ国政府観光庁 東京事務所所長。初来日は96年、JICAの派遣で静岡に45日間滞在した。2012年から大阪事務所の副所長、タイ東北部・ウドンターニー事務所の所長などを経て、今年8月に東京事務所所長に就任。タイ国政府観光庁が20年に創立60周年を迎えるに当たり、総観光収入10%増を目指している。ゴルフ歴は10年。「前任地のウドンターニーではビクトリーパークG&CCでよくプレーしていました。普段からジョギングやウォーキングを中心にトレーニングをしています」

ゴルフ以外の楽しみにも各コースの特徴がある パーゴルフ読者がタイを訪れるなら、もちろんゴルフが目的だろう。どのようにしてプランを立てればいいのか、コツを教えてもらった。

「ぜひ“ローカル体験”と“ローカルフーズ”を楽しんでほしいですね。ホテルを併設しているゴルフ場も多く、タイ古式マッサージやスパでゴルフの疲れを癒やしたり、カラオケが楽しめる場所もあります。女性のいるグループでしたら、タイシルクなどのファブリックのショッピングを楽しめるエリアを選んだり、タイの伝統工芸のワークショップを開催しているところもお勧めです」

(写真は2017年、ウドンターニーのノンサムロンミリタリーゴルフコースでプレーしたときのもの)


週刊パーゴルフ(2019年10月15日号)掲載 / 写真・鈴木健夫

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