ギャラリーに中指立てたキム・ビオが3年間の出場停止 韓国ツアーが厳しい処分を覆す可能性はあるのか?

現在29歳。ゴルファーとして脂の乗り切った時期を棒に振ることになるとは…(写真・Getty Images)
現在29歳。ゴルファーとして脂の乗り切った時期を棒に振ることになるとは…(写真・Getty Images) 【拡大】
韓国ツアーのDGB金融グループ・ボルヴィック大邱慶北オープンで、キム・ビオがギャラリーに向けて中指を立てた一件を受け、韓国プロゴルフ協会(KPGA)は1日、3年間の出場停止処分と罰金を言い渡した。

問題となったのは、最終日の16番ホールでの出来事。キムはスマートフォンのカメラのシャッター音に驚き、ティショットが乱れると、そのギャラリーに向けて中指を立てたあと、苛立ってクラブを地面に叩きつけた。キムはこの大会で優勝し、今季KPGAツアー2勝目をマーク。ただ、この行動が物議を醸し、KPGAが緊急会議を開くと、キム・ビオはテレビカメラの前で土下座して謝罪。だが、その後の処分は重く、3年間の出場停止と1000万ウォン(約90万円)の罰金が科された。

キムは韓国ツアーで賞金ランキング1位。年間最優秀選手を決めるポイントランキングでも1位だが、不用意な振る舞いで賞金王を棒に振ることになった。

今回の処分は果たして妥当だったのだろうか。3年の出場停止は重すぎるようにも感じる。韓国のゴルフ専門サイト「マニアリポート」は今回の判断が総合的な見地から下されたものではないと疑問を呈した上で、当時の状況についても細かく説明している。

「16番ホールでのティショットでスマホのカメラ音が鳴った後、キム・ビオは中指を立てて怒った。しかし、ギャラリーのプレーの妨害はそれで終わらなかった。キム・ビオのセカンドショットのときもカメラ音が聞こえた。結局、キム・ビオはこの時、3回もアドレスをやり直していた」

この説明を見るかぎり、もしかすると16番ホールの前からギャラリーのマナー違反が続いていたのかもしれない。キムの我慢がここで限界に達したとも考えられる。

その上で同サイトは「今回の事件は結果的にキム・ビオに非があるが、エチケットを無視したギャラリーにも非がある。さらにこうしたギャラリーを統制できない大会運営側にも問題がある。もっといえば、チャンピオンが誕生する最終組の競技運営をスムーズに進められなかった競技委員会にも非がある」と伝えている。

気になるのは、キムの今後の動向だ。キムは今季の2勝で3年シードを獲得していたが、今回の出場停止処分でこれも消滅。3年後に韓国ツアーに復帰するためには、再びQTに挑戦しなければならない。ちなみに韓国ツアーの年間最優秀選手を決めるポイントランキングでも1位だったが、このまま首位でシーズンを終えれば欧州ツアーの出場権も獲得できていた。だが、それもすべて水の泡。しかも、韓国のスポンサーのほか、テーラーメイドとの契約も解除される可能性もあるという。

残された道は、米国や日本など他のツアーに出場するためにQTを突破することだろうか。ただ、精神的なダメージは大きく、すぐに次の道を決められる状況でもない。もしかするとこのまま、クラブを握らないということも考えられる。

韓国大手ネットメディアのゴルフ担当記者は「このような重い処罰は、日本では理解しがたいかもしれません。それでも今回の処分は公正な審議と協議によって出された結果なので、問題はないでしょう」と、あくまでも公平だったと言い切る。ただ、選手側からすれば、今回の処分を素直に受け入れるのかという問題もある。

「選手が今回の処分を不服とするならば、2週間以内に再審議を要求することができます。そこは選手の選択になりますが、キム選手は今回の処分を受け入れると思われます」(前出の記者)という。仮にキムが協会に再審議を求めた場合は、協議はされるが「よっぽどの理由がない限り、下された決定が緩和されたり、覆ることはない」(前出の記者)とのことだ。

キムにとっては辛い状況だが、多くのファンが見ている場ではグッとこらえるべきだった。韓国ツアーも今回の件を教訓に、ギャラリーのマナー違反防止を徹底していくべきだろう。

(本誌・金 明昱)
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