東京五輪まで1年を切ったがゴルフ会場への輸送問題は解決した?

東京五輪の開幕まであと1年を切ったが、ゴルフ会場への輸送問題は、まだまだ暗中模索の状態が続いている。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下、組織委)は、7月24、26日の両日、TSM(交通システムマネジメント)テストを行った。首都高、一般道ともに都心に入ってくる車を規制で約30%減少させるという実験だった。

ゴルフ競技の会場は、選手村のある中央区晴海から60キロ以上離れた霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)。他競技以上に交通事情が気にあるところだ。

「首都高に専用レーンをつくると、道路を半分つぶしてしまうことになり、都市生活と大会の両立ができくなってしまうのでやりません。交通量を30%減らして、休日並みにすることを目標にしています」(組織委・広報局広報部戦略広報課)という想定での今回の実験。

7%程度しか交通量を減らせなかったという一部報道もあるが「こちらではまだ検証ができていません。交通輸送技術検討会で分析するので1カ月くらいかかります」(同)と、1年前というのにのんきな答えが返ってきた。

スタートをどのインターにするかは状況によるが、首都高環状線→首都高5号線→外環道→関越道→圏央道鶴ヶ島というのが、一般的な都心から霞ヶ関CCへのルート。実際に五輪を想定して走ってみたことがあるのだが、何度もジャンクションを通るため、距離以上に渋滞に引っかかりやすいということを改めて実感した。

さらに、霞ヶ関CC付近は、片側1車線の生活道路。日頃から通勤時間には混雑することも少なくない。こちらについても「周囲の方に車の利用を控えて公共交通を使っていただくことや、回数を減らしていただくことの効果や影響を測っているところです」と、組織委HPの想定以上にはまだ至っていないという返事しか返って来なかった。

車利用が大半の選手はさておき、電車利用が多くなるギャラリーについてはどうだろうか? こちらも、会場まで唯一徒歩で行けるJR川越線の笠幡駅と川越駅の間で時間帯によって異常な混雑が予想されている。電車の増発などで輸送力を増強しても、改善は少ないと予想されている中、依然として具体的な話は出てきていないという。

ハッキリとしたことが決まらない限り、組織委員会から答えが出てくることはあまりない。だが、そもそも、コンパクト五輪という最初のコンセプトから遠く離れたことで交通対策に頭を抱えている現状がある。

中でも、混雑の中をすり抜けるようにしていかなくてはならない霞ヶ関CCでのゴルフ競技を無事に行うためには、まだまだ多くのハードルがあるようだ。まずは今回の実験の検証次第ではあるが、時は待ってくれない。

(ゴルフジャーナリスト・小川淳子)
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