全米プロシニアを制したケン・タニガワは映画化したいくらいの“シンデレラおじさん”だった!

51歳にして大輪の花を咲かせたシンデレラおじさん(写真・Getty Images
51歳にして大輪の花を咲かせたシンデレラおじさん(写真・Getty Images 【拡大】
5月26日まで行われた全米プロシニア選手権で、日系米国人のケン・タニガワ(51)が優勝した。神戸生まれの米国育ちであるらしいのだが、それ以外の情報としては日本のプロテストに合格し、国内でのプレー経験もあるということくらいで、とにかく情報が少ない。

日本生まれの選手が快挙を達成したのに、それではあまりにも寂しいじゃないかということで調べてみると、米ウェブサイト〈デモクラット&クロニクル〉が彼の人となりが分かる記事をアップしていた。

同サイトによると、タニガワは名門UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)に学び、1988年に全米選手権を制したゴルフ部の一員に。卒業後はプロを目指し、主にオーストラリアツアー、アジアンツアー、米国内のミニツアーなどで腕を磨く。しかし10年以上も芽が出ず、37歳のときにクラブを置いた。ゴルフから距離を置き、実家で兄弟が営む製造業を手伝うことに。

8年間は稼業に専念していたが、ある日、ホコリを被ったクラブを見て、こう思ったそうだ。

「ホワット・ザ・ヘル!(なんてこった)」

きっと、自分が心血を注いできた競技と苦楽を共にしてきた道具のことをすっかり忘れてしまっていたことに気づき、これではいけないと思ったのだろう。その頃にはもうアマチュア資格を回復していたため、自宅のあるアリゾナ周辺のアマチュア競技に参加し始め、勘を取り戻した彼はミッドアマ選手権を3度も制するほどになる。

そして転機が訪れたのが50歳を迎えるとき。PGAツアーチャンピオンズ(米シニアツアー)の予選会が、自宅から目と鼻の先にあるTPCスコッツデールで開催されることを知ったのだ。タニガワはこの予選会を見事4位で通過し、年間通した出場権を得る。これは米シニア予選会におけるアマチュア選手のベストフィニッシュだそうだ。

“シンデレラおじさん”ストーリーはこれで終わらない。迎えた2018シーズン、タニガワは出場した22試合すべてで予選を通過し、シーズン終盤のピュアインシュランス選手権ではついに初優勝を遂げてしまうのである。

そして今シーズンも安定した成績を残し、メジャーチャンピオンにまで上り詰めたのはご存じの通り。この話、絶対映画にしたほうがいいと思う。

(本誌・金子信隆)
※2019年6月18日号「芝目八目」より

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