米国ではゴルフクラブも定額サービスで使う時代に 日本での可能性は?

「ダラー・ドライバー・クラブ」PC版のトップページ。日本でも人気の最新ドライバーがフィーチャーされている
「ダラー・ドライバー・クラブ」PC版のトップページ。日本でも人気の最新ドライバーがフィーチャーされている 【拡大】
月々定額で充実したサービスを受けることができるサブスクリプションモデル(以下、サブスク)。動画見放題サービスのネットフリックスやフールー、音楽聴き放題のスポティファイやアップルミュージックが有名で、コンテンツビジネスはすっかり配信にシフトし、街のレンタル屋さんはめっきり見かけなくなった。

従来は実物を所有するのが当たり前だった衣服なども定額制で取っ換え引っ換えできるサービスが登場。さらに、この2月にはトヨタ自動車がサブスク事業を手がける新会社「KINTO」を設立するなど、サブスクがカバーする範囲は広がり続けている。

では、ゴルフクラブはどうか? 残念ながら本誌が調べた限り、まだ日本国内ではそうしたサービスは存在しない。本誌は年初に、日本ゴルフ用品協会会長である馬場宏之氏に、新規ゴルファー開拓の方策としてゴルフクラブ購入のハードルを下げるサブスクの可能性について尋ねたが「ゴルフは趣味性の強いスポーツで、道具を所有する楽しみもあるので(サブスクは)そぐわないのではないか」という返答だった。

しかし、ITやサブスクの先進国である米国に目を転じると、ゴルフクラブを定額で使い続けられるサービスが存在した。昨年からサービスを開始した「ダラー・ドライバー・クラブ」がそれ。その名が表すとおり、同サービスは1日約1ドル(ダラー)で、最新ドライバーを使い続けられる。最も買い替え頻度の高いドライバーに絞ったところがミソなのかもしれない。使い方は簡単。PCかスマホからアクセスしてメンバー登録。サイトにラインナップされているドライバーを選び、取り寄せるだけだ。あとは月額30ドルを払い続ければ、追加料金なしで毎年最新ドライバーを使い続けられる。また、届いて90日たてば、別なモデルに交換できる。サービスを受け始めて3カ月以内なら、理由の如何にかかわらず解約もOK。もちろんドライバーは返さなくてはいけないが。

1年間のコストは送料の11ドルを加えて371ドル。日本円で約4万円だ。毎年ドライバーを新調する人なら、十分メリットはありそうに思える。しかし、前出・馬場会長が述べたように日本にはそぐわないサービスなのか? 元ブリヂストンスポーツのブランドコミュニケーション部長で、現在ゴルフジャーナリストの嶋崎平人氏に聞いた。

「直感的には面白い、日本でも十分に可能性のあるサービスだと思いますね。確かにパーシモンの時代は、クラブはいわば工芸品。木目の入り方など、オンリーワンの魅力があったので、所有することに意義があったでしょう。しかし、いまやクラブは工業製品です。個体ごとのバラツキもごく少なく、愛着より機能が優先される時代ではないでしょうか」

なおかつ、最近はモデルチェンジのペースが早い。定額で毎年最新のものを使えるとなれば、利用してみたいゴルファーは日本にも一定数いるようにも思えるが、果たして日本にクラブのサブスクを持ち込む会社は現れるか?

(本誌・金子信隆)
文・編集部 ※2019年5月21日号「芝目八目」より

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