孤高ジャスティン・ローズが世界で勝つことの”意味”

紳士的なプレーで魅せる 英国を代表するトッププロ

「ファーマーズ・インシュランス・オープン」では安定したプレーで首位を明け渡すことなく圧倒的な強さを見せつけて優勝。ローズとHONMAがタッグを組んで見事にたぐり寄せた価値ある優勝だ(写真・Getty Images)
「ファーマーズ・インシュランス・オープン」では安定したプレーで首位を明け渡すことなく圧倒的な強さを見せつけて優勝。ローズとHONMAがタッグを組んで見事にたぐり寄せた価値ある優勝だ(写真・Getty Images) 【拡大】
勝利を確信した瞬間、その男の力強く握った拳が天高く上がった。
ジャスティン・ローズ、38歳。
これまでいくつもの戦いを制し、世界ランク1位にまで上り詰めた名実ともに世界のトップ選手であるが、今年1月に開催した米PGAツアー「ファーマーズ・インシュランス・オープン」での勝利は、過去に制覇した大会にも勝るほど、ひと際嬉しかったに違いない。

というのも、長年ともにしてきたクラブメーカーと決別し、日本のHONMAにスイッチすることを年始に発表したローズ。同大会を前に、マイクラブを替える大きな決断をしたことに加えて、気心の知れたキャディが病気のために同伴できないという状況になったが、初日は9アンダーの63をマーク。さらに4日間ともに60台をたたき出す好調なプレーで、他の選手の後塵を拝すことなく、世界トップランカーらしい圧倒的な強さを見せつけた。これにより、米PGAツアーにおいて2010年から積み上げてきた勝利は通算10勝を達成し、英国人としては最多勝利となった。

これほどまでに毎シーズン結果を確実に残してきたローズが、なぜ2019年のこのタイミングで、しかも日本発祥ブランドのHONMAにスイッチすることを決めたのだろうか。

その答えは、英国と日本のゴルフの歴史が深く関係しているのかもしれない。ご存知のように、日本のゴルフの歴史は、1901年に六甲山頂で誕生した神戸にある日本最古のコースにさかのぼる。当時、神戸に居住していた英国人貿易商が、仲間とともに過ごしていた六甲山の別荘の近くでゴルフをしようと思いついたのが誕生のきっかけだ。そこではプレーだけでなく、多くの紳士たちが集まる大人の社交場としても大切な場所になっており、そうした英国人特有のゴルフスタイルが、のちに日本全国のゴルファーへと浸透していった。

仲間との大切な時間を共有し、互いに競い合いって切磋琢磨しながらも、ゴルフを楽しむ気持ちを忘れない。それが、いつしかゴルフが紳士のスポーツと呼ばれるようになった理由のひとつでもある。そうした英国流スタイルが根付いたことで、現在の日本のコースは英国流を継承するところが多い。

だが一方で、ゴルフは現在の米PGAツアーのように、見るスポーツとしてのエンタメ化により大きく発展したが、それゆえに、米国人プレーヤーを中心としたパワーゲームを繰り広げる選手の活躍ばかりが目立っているのも事実。でもそんな中において、落ち着いた紳士的かつクレバーなプレーで多くのファンから愛されているが、英国人プロのローズである。

前述したように、英国と日本はゴルフという共通言語で今なお深くつながっている。そういった経緯もあり、英国育ちのローズは、日本のゴルフに対する考え方が、自分のそれに近いものであると感じ取ったのかもしれない。日本から世界を目指すHONMAの熱い気持ちやクラブづくりに関して一切の妥協をせずクラブと真摯に向き合う企業姿勢、ジャパンクオリティの高い品質などに共感し、ローズ自らがHONMAを切望したのも、もはや当然のなりゆきといえる。

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