【GOLF、今この人に聞きたい!】 第136回:菰田 潔さん

 「皆さんには、ぜひタイヤの空気圧のチェックを習慣化してほしいですね。僕はいつもこれを持ち歩いています」

 そういいながら菰田さんはポケットから銀色のスティックを取り出した。見た目はボールペンとほとんど同じ形、大きさで、先端にタイヤのバルブに差し込むための穴がついている。反対側からは、数字の入ったゲージが出てくる。これは携帯型の空気圧ゲージである。

 「車が設計どおりの性能を発揮するためには、まず空気圧が適正でないといけません。特に今は寒くなっていますから、夏場以降何もしていなければ空気圧は確実に下がっているはず。するとタイヤの減りが早くなりますし、燃費も顕著に下がります」

 確かに私も自転車によく乗るので、そのことは体感的に理解できる。タイヤに空気が十分に入っていない自転車はふらつくし、漕ぐのにものすごく力が必要だが、空気を入れれば見違えるほど足取りが軽くなる。車の燃費も同じということだ。

 気温が下がると空気圧が下がる理由は、気温の低下とともに空気の密度が上がるため。空気の分子の量が変わらなくても、気温が下がると体積が減るため、空気圧が下がるという理屈である。余談であるが、寒い日にゴルフボールの飛距離が落ち、曲がりやすくなるのも同じ理由である。夏場と比べて体積当たりの空気の量が増えるために抵抗が増すからだ。

 一説によるとドライバーの6割は車の適正な空気圧の数値と、それがどこに表示されているか知らないという。簡単に説明しておくと、ほとんどのクルマの運転席側のドアの開口部に貼られているシールに明記されている。そこにはタイヤサイズ別に240(2.4)などの数字が記されているが、240という3桁の数字は国際的に用いられているキロパスカルという単位で表されたもの、2.4という小数点含みの2桁の数字は、古くから日本で用いられているkgf/cm2(キログラム重/平方センチメートル)またはBarという単位である。

 「気温が10度下がると、10キロパスカル空気圧が下がります。テストドライバーであれば数字が20下がると車のパフォーマンスの低下が顕著に分かるレベルです」

 冬場に入ってまだチェックしていない方は、今すぐ確認する必要がありそうだ。

 「個人的には2週間に1回は空気圧をチェックするべきだと考えています。理由はパンクの早期発見です」 

 パンクの早期発見?

 パンクは釘などが刺さった瞬間に起こるものじゃないんですか?

 「そうとは限りません。タイヤに釘が刺さるとしばらくその状態で、少しずつ空気が抜けていきます。2週間くらいたって最後にプシュッとなったときにパンクだと気づくんです。これをスローパンクチャーと呼びますが、パンクの8割はこれなんです」

 なるほど。2週間置きに空気圧をチェックしていれば、一つだけ空気圧が極端に減っているタイヤが分かるから、その時点でパンク修理ができるというわけだ。

 「帰りだったらまだいいですが、ゴルフ場に行くときにパンクすると、悲惨ですよね。パンクに気づいたのがたまたまその日だっただけで、実は釘が刺さったのは先週だったってことなんです」

 タイヤがパンクするのはだいたい急いでいるときだというのがマーフィーの法則。私も空港に向かう途中でタイヤがパンクし、ひどい目に遭った経験がある。信頼しきっている車に対しても準備を怠らないことが大切だ。


「67歳で人生のベストスコアが出せる。ゴルフの魅力ですね!」

スペシャル最新記事一覧

Pargolf Members

すでに会員の方はこちら

最新トピックス


アクセスランキング

ツアー・トーナメント

フォトギャラリー

トーナメントプロ公式サイト・ブログ