10億円を懸けたタイガー対フィルの“世紀の一戦” 不具合で視聴料が全額返金となり、放送局は大赤字!?

放送局は大損したが、ミケルソンは予定どおり約10億円を手にしてニンマリ(写真・Getty Images)
放送局は大損したが、ミケルソンは予定どおり約10億円を手にしてニンマリ(写真・Getty Images) 【拡大】
“世紀の一戦”と大注目を集めたタイガー・ウッズ対フィル・ミケルソンの一騎打ちが、11月23日、感謝祭の休暇中に米国・ラスベガスで開催された。

結果はプレーオフの末、大方の予想に反してミケルソンが22ホール目で勝利し、賞金900万ドル(約10億円)を獲得した。ハイライトは17番パー3で見せたウッズのチップインバーディ。これでマッチはオールスクエア、白熱した戦いはプレーオフにもつれ込み、大成功に終わった…はずだったのだが、実は戦いが始まるころ、裏方たちは大騒ぎだった。

今大会は一般ギャラリーの入場なしでネットのストリーミングを含む“テレビ観戦”のみ。視聴は19.99ドル(約2200円)というゴルフとしては初のPPV(ペイパービュー)方式を採用、試合の行方とは別に「いったいどれくらいのファンが、お金を支払って観戦するのか?」も大注目されていたのだ。

PPVは米国ではボクシングのビッグマッチで用いられてきたもので、1960年代からモハメド・アリ、その後マイク・タイソンらの人気とともに成長。今ではボクシングのタイトル戦はPPVというのがスタンダードだ。2015年のパッキャオ対メイウェザーによる“世紀の一戦”は89.95ドル(約1万円)の高額にもかかわらず、世界中で1億8000万人が観戦したという。さらに今では最新の映画やコンサートなどがPPVで購入でき、さらなる人気を呼んでいる。

が、今回はまさに対戦が始まろうとするころ、一部のお金を支払った視聴者が映像を見られないというシステム上の不具合が発生、クレームが殺到してしまった。主催したターナー・スポーツ社は「あらゆる技術を試みたが解決できなかったので、無料配信することを決断した」と、対戦の序盤からネットでは誰でも見られることに。大会後には料金を支払った人には「全額返金」という措置となった。

同社はこの対戦を販売するために1000万ドル(約11億円)を支払ったというから“大赤字”なのは間違いないのだが、最も興味深かったPPV購入者数は非公開なのが残念。

それでもターナー社のレビー社長は「結果として、より多くのファンが観戦できた。ビジネスモデルとして大成功で、スポンサーも大満足だった。今後もPPVの対戦を企画していく」と、強気の姿勢を最後まで崩さなかった。来年も“世紀の一戦”が行われることを期待できるかもしれない。

(在米ゴルフライター・武川玲子)
文・編集部 ※2018年12月18日号「芝目八目」より

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