世界基準を目指して改造された太平洋C御殿場C 監修者・松山も苦しんだ難易度アップの要因は?

初日18番、グリーン左の深くなったバンカーに入れてしまった松山
初日18番、グリーン左の深くなったバンカーに入れてしまった松山 【拡大】
三井住友VISA太平洋マスターズの舞台、太平洋クラブ御殿場コースは日本有数のトーナメントコースとして知られている。その名門が17年ぶりに大規模なコース改修を行った。著名な設計家、ロバート・トレント・ジョーンズSr.を父に持ち、メジャー大会のコースなどの改造、改修を手がけるリース・ジョーンズが設計、そして松山英樹が監修に携わり、世界基準の戦略性を備えたコースに進化させた。

大きな改修点は現代のプロゴルファーの飛距離に合わせ、ティショットの想定落下地点(IP地点)を280ヤードに設定したこと。その周囲にハザードとなるバンカーの位置や深さなどを見直し、選手はティショットの落としどころを考えさせられるようになった。

そして、数々のドラマを生んできた最終18番パー5は、グリーン左のバンカーを深く、そしてグリーンの近くに移動。右サイドの池は右奥に8ヤード拡張、その周囲は刈り込まれグリーンを外せば池に落ちる可能性が大きい。昨年よりも狙いどころがタイトに、2オンを狙うにはスリリングなラストホールとなった。

今年の18番の初日ピンポジションは、昨年の3日目とほぼ同位置。比較すると、昨年の平均ストロークは4.377だったが、今年は4.952と0.6打も難化。昨年は決勝に残った61人中36人がバーディだったが、今季の初日は84人中32人。率でいえば昨年は59%で今年は38%と、バーディが取りにくくなった。さらに昨年はボギー以上が3人だけに対し、今季はボギーだけで10人。ダブルボギー以上も7人と、改修して難度が上がったことがうかがえる。

ツアー通算18勝のベテラン・藤田寛之が語るには、18番のような明らかなハザード拡張も難易度を上げているが、「各ホールのグリーンの周囲に少し刈り込みを作ってあったり、段差があったりして、グリーンを外すと難しいアプローチが残るからグリーンを外したくないと思わせる点のほうが、自分たちプロは反応してしまう」と、細かな変化も感覚が鋭敏なプロたちにはかなり気になるという。

現在賞金ランク首位で、この大会でも2年連続でトップ10に入り、かつてこのコースのクラチャンだった今平周吾も「どことなく違和感というか、構えづらいホールがあります」。視覚的に大きな違いはないが、これまでと確実に違う、難易度は確実に上がった、と証言した。

コース改修に加え、昨年までパー5だった6番と11番をパー4の設定に。これも難易度アップにひと役買った。監修した松山自身も初日6番でセカンドショットを池に落としダボとするなど、自身の調子の悪さもあるが苦戦を強いられた。

大きな変更と細かい変更、そのどちらもがプロを苦しめる新しい御殿場コース。日本の古いコースはIP地点を250ヤードに設定したままのコースも多い。今回の改修は日本のトーナメントのレベルを上げる一助になるかもしれない。

(本誌・小路友博)
文・編集部 ※2018年11月27日号「芝目八目」より

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