米女子ツアーQシリーズで選手の母がOBの球をキック!前代未聞の行為が巻き起こしたワイドショー的狂騒

将来を嘱望されたエリートゴルファーがなぜ?(写真・Getty Images)
将来を嘱望されたエリートゴルファーがなぜ?(写真・Getty Images) 【拡大】
山口すず夏が見事に来季の米LPGAツアー出場権を獲得した「Qシリーズ」だが、実はその陰で前代未聞の失格騒動が起きていた。

失格となったのは、2014年のNCAA(全米大学体育協会)チャンピオンでもあるドリス・チェン(25歳・台湾)。今年から8ラウンドの長丁場となった大会で、事が起きたのは7ラウンド目だった。17 番でチェンが打ったティショットが左に大きく曲がった。幸いにもボールはインバウンドで見つかりプレーを続行したのだが、実はボールはOBゾーンからギャラリーが蹴ったもの、そして蹴ったギャラリーというのがチェンの母親だったから、大騒ぎとなってしまった。

その母親の行為はコース沿いの住人が一部始終を目撃、チェンが第2打地点に到達したときに「誰かがボールを蹴った」と知らせたという。が、チェンは「よいライから悪いライに蹴られたと聞いた。ルール上そのままプレーすべきと思った」と主張する(本来は元の場所にリプレースすべきだが)。その後、住人からの知らせを受けたツアーが調査した結果、「チェンは動かされたボールを認知していた」とし、“失格”を言い渡された。

騒動を大きくしたのはその後、チェンとキャディの主張が大きく食い違ったことだ。翌日には自身のツイッターに「私は何も知らなかった。母は動かしていないといっている。私はうそつきではないし、心が張り裂けそうだ」と、悲壮なコメントを投稿。米メディアの電話取材にも答えて「誤解から起こったこと。キャディが証人だ」と主張した。

が、今度はそのキャディが「本当はかかわりたくないのだが…。住人は母親を指さして彼女が動かしたといった。僕は競技委員を呼ぶべきだと何度もいったが、チェンはプレーを続行した。彼女は間違っている」と、異論を唱えた。

チェンのスコアは第6ラウンドを終えて合格の45位から6打多い通算14オーバー。厳しいながらもまだ巻き返しの可能性もゼロではなかったから、もし母親が本当に動かしたとしたら、このOBが致命傷になると思ったのだろうか?

圧倒的に不利な立場となったチェンだが、取材した米メディアに「もうこれ以上記事にしないでほしい」と懇願したこと、キャディに口止めしたことも暴露される始末。残念ながらチェンを擁護する意見は聞かれそうにない。

事が事だけに、米LPGAツアーが現状課されている以上の処分、例えば一定期間の出場停止などを課す可能性もゼロではない。しかし、現在のところ、米LPGAツアーは「チェンは今回の処分を受け入れた。今後の話し合いについては公表しない」としている。

(在米ゴルフライター・武川玲子)
文・編集部 ※2018年11月27日号「芝目八目」より

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