森功 芝と冠 企業人たちのトーナメント ANAオープン「世界一の路線、札幌-東京をゴルフで結ぶ」(2)

ANAらしいもてなしができているか、改善すべき余地はまだまだある

1973年、日本男子のツアー制度施行初年度から続くANAオープン。一昨年から大会を仕切るのは、ANA初のマーケティングコミュニケーション(宣伝)部長になった種家純だ。それまでほとんどゴルフとは縁がなかった種家だが、女性ならではの感性を生かして、45年の歴史を誇るトーナメントを改革。ギャラリーにもプロアマ参加者にも、より満足度の高い大会へと進化させている。

米国のメジャーから影響を受ける

ティグラウンドの機影はプロアマ参加者にも好評。ここで記念写真を撮る人が多いという
ティグラウンドの機影はプロアマ参加者にも好評。ここで記念写真を撮る人が多いという 【拡大】
「去年(2016年)は、(マーケティングコミュニケーション部)部長を拝命して何も分からないままでしたが、今年は他の大会を見学して準備しました。特にうちのANAインスピレーションや、その翌週のマスターズを見学し、米国の大会ならではのスケールの大きさがとても勉強になりました。例えば会場のしつらえというか、ディスプレーのアイデアをANAオープンに盛り込めば、グレードアップするんじゃないかと思い、やってみました」

 一昨年4月にANAで初めての女性マーケティングコミュニケーション部長に就任し、2度目のANAオープンゴルフトーナメントを終えた種家純は、こう笑顔を見せた。実際に昨年9月14日から17日まで開かれたその45回目のANAオープンの大会会場を訪ねてみた。

 北海道一の名門と評される札幌ゴルフ倶楽部輪厚コースは、札幌の中心部から国道36号線を30分ほど車で走れば、右手に見えてくる。まず、国道からクラブハウスへ向かう進入路の脇にある幟(のぼり)や看板を彩る鮮やかな青色が、目に飛び込んできた。空色の淡いブルーではなく、限りなく濃い青だ。

 クラブハウスで受け付けを済ませ、スタートホールに向かう。道の両サイドに歴代優勝者44人のパネルが並んでいた。これだけ多いと否応なく、トーナメントの長い歴史に感心せざるを得ない。半面、パネルは華やかで、斬新にも感じた。それらコースのディスプレーがすべて青一色に染まり、妙にインパクトがある。

 航空業界では、飛行機の色でライバルのJALを「赤組」、ANAを「青組」と呼ぶ慣習がある。青はいわばANAのシンボルカラーであり、文字どおり企業色を打ち出そうとしたのだろう。そんな感想を大会後、素直に種家に伝えると、あらためてトーナメントの写真を広げ、「してやったり」の体で、笑みを浮かべた。参考にしたのはANAインスピレーションだという。

「ANAオープンはもともと、白とブルーを基調にしたディスプレーが多かったのですが、インスピレーションは紺色に近い濃い青色。とても印象に残るので、色味を変えてみようと思ったのです。歴代のチャンピオンズボードを並べていたのも、インスピレーション。で、これも使える、と今年初めてやってみました。プロアマも同じですが、一歩下がって冷静に見ると、お越しいただいたお客さまにANAらしいもてなしができているか、改善する余地はあると考えています。いろんな方の意見を頂戴しながら取り組んでいます」

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