森功 芝と冠 企業人たちのトーナメント ファンケルクラシック「シニアツアー黄金期へ牽引した17年」(5)

赤字に転落しても人もトーナメントも切る選択肢はなかった

自社の主催トーナメントだけでなく、シニアツアー全体の発展に使命感にも似た思いを抱くファンケルの池森賢二。経営者仲間にシニアツアーのスポンサーになるよう口説くこともしばしばだという。ファンケルがスポンサーになるのは、テレビCMを大量に投下する好調な企業だから当然だと思われるかもしれないが、決して浮き沈みがなかったわけではない。赤字転落当時のことを池森が振り返る。

プロアマに招待した経営者にシニアを売り込み

昨年大会優勝の米山剛(右)にトロフィーを手渡す池森
昨年大会優勝の米山剛(右)にトロフィーを手渡す池森 【拡大】
 ファンケル会長の池森賢二(80)は、日本におけるシニアトーナメントの旗振り役として知られる。実業界の友人たちに協力を呼びかけてきたという。

「プロアマのとき、各社の社長を招待するでしょう。そこでシニアのスポンサーになって大会をやってみませんか、と声を掛けています。また、紳士服AOKIの青木(擴憲会長)さんには、ファンケルクラシックでご協賛いただいています。2016年には協賛額を増やしていただき、賞金総額が7200万円になりました」

 ファンケルクラシックでは、AOKIホールディングスの協賛により、新たに60歳以上のプロ選手対象の「AOKIグランドシニア特別賞」と50歳代の「AOKIシニア特別賞」を新設。1位300万円、2位200万円、3位100万円と、それぞれに賞金を上乗せした。そうしてPGAシニアツアーの賞金総額トップになる。池森が、こう相好を崩す。

「(賞金総額6000万円のコマツオープンを主催する)小松製作所(相談役)の坂根正弘さんからは『池森さん、あんまり差をつけないでください』といわれました。『増額分は私じゃなく青木さんだから』と切り返しましたが、青木さんとは特に仲がいいものですからね。協賛額を増やしていただいたことで、従来からあった子供広場の敷地を広げてAOKIキッズパークとしてリニューアルしましてね。子供連れのご家族に、とても好評です」

 過去、17回の歴史を刻んだトーナメントを牽引(けんいん)してきた池森のシニアに対する思い入れは、人一倍強い。もっとも、いまや日本を代表するシニアトーナメントに成長したファンケルクラシックも、他の名門トーナメントと同じく、すべてが順調だったわけではない。

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