米国の対策グループがクラブの模倣品200万点を押収 海外進出目指す国内メーカーも指針転換が必要

ゴルフ用品協会が作成している正規品に貼られるラベル(右は2017 年夏以前のデザイン)
ゴルフ用品協会が作成している正規品に貼られるラベル(右は2017 年夏以前のデザイン) 【拡大】
米国ゴルフ用品メーカー模倣品対策グループが、中国当局の協力を得て広東省の大規模産業施設において約3万6000点の模倣品(ヘッド、グリップ、シャフトを含む)を押収。10年以上にわたる模倣品摘発活動においての押収点数が200万点を超えたことを発表した。

このグループは、米国のキャロウェイゴルフ、アクシネット、テーラーメイドゴルフ、ピンゴルフ、クリーブランドゴルフ、PXGの6社によって構成されており、いずれも全世界をマーケットとしてクラブを中心に製造・販売しているメーカーばかりだ。

この発表に当たりクリーブランドゴルフ人事法務担当副社長、スティーブン・ギングリッチ氏は「模倣品押収は、消費者、ブランド、そしてゴルフを守るために戦い続ける精神の証しであり、模倣品業者に対してわれわれがこれまで以上の対策をしていくことを伝えるメッセージです」と、強い意志を強調する。

また、日本のキャロウェイゴルフは「模倣品撲滅を目指すのは、消費者の皆さんが得るべき利益(正規品を購入することで得られる優れたパフォーマンス)を模倣品が脅かしているからです。また、メーカーとしては、巨額な開発費用や広告費用を投資したビジネスの利益が、模倣品が出回ることで損なわれることになります」とその意義を説明してくれた。

日本国内では、日本ゴルフ用品協会が作成した模倣品対策ラベルをクラブに貼ることで正規品の証明をしており、国内メーカーの大半がそのラベルを利用。インターネットを通じた販売や個人取引を除けば、模倣品の被害はそれほど出ていないようだ。しかしこれも、国内メーカーが国内向けに作っているために、模倣品業者にとっては作っても大量に売れないということがあるから。ゴルフジャーナリストの河北俊正氏は「国内市場が先細りする中で、国内メーカーも海外進出をし出しています。そうすれば一つのモデルでの販売数量が増加し、模倣品の可能性も高まってきます。ワールドワイドに販売するには、米国のグループに参画するなどワールドワイドな模倣品対策が求められる日がくると思います」と、将来像を語る。

すでに米国で展開しているブリヂストンゴルフに聞くと、「今は模倣品の被害はないですが、米国で模倣品が多発する状況に変わってきたら対応を考えないといけない」という。海外展開する他の国内メーカーも、同様だろう。

日本ゴルフ用品協会のラベルは米国の対策グループも認知しているが、ラベルよりも製造現場を急襲して模倣の根っこを断つという方針は変わっていない。国内メーカーの海外進出にとって、模倣品対策は一つのハードルといえそうだ。

(本誌・中澤浩治)

文・編集部 ※2018年7月3日号「芝目八目」より

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