ディスカバリー社が米PGAツアーの米国外すべての放映権獲得。来年からNHKで見られなくなるの!?

契約発表に際し握手を交わす米PGAツアーのジェイ・モナハンコミッショナー(左)とディスカバリー社のデビッド・ザスラフCEO(米PGAツアー公式HPより)
契約発表に際し握手を交わす米PGAツアーのジェイ・モナハンコミッショナー(左)とディスカバリー社のデビッド・ザスラフCEO(米PGAツアー公式HPより) 【拡大】
米PGAツアーがまたしても大型のプロジェクトを始動した。ドキュメンタリー番組の制作・配信を行うディスカバリーチャンネルで知られる米ディスカバリー社と12年にもわたる長期契約を結んだのだ。

契約の内容は、米国以外の220の国と地域における米PGAツアーの持つコンテンツの放映権。ここには米PGAツアーはもちろんウェブドットコムツアー、チャンピオンズツアーといった傘下の6ツアーすべて、準メジャーであるザ・プレーヤーズ選手権、フェデックスカップ・プレーオフ、さらにはザ・プレジデンツカップまで含まれ、放映可能な試合数は約150、計2000時間にも及ぶ。契約期間は2019年から30年までで、その間、ディスカバリー社はこのプロジェクトに20億ドル(約2200億円)もの投資を行っていくという。

いやはや、さすが巨大組織の米PGAツアー、気の遠くなるような巨大プロジェクトだが、日本のゴルフファンにとって最も気になるのは「今まで視聴してきたチャンネルで米PGAツアーが見られなくなるの?」ということだろう。

現在、日本では基本的に予選ラウンドをCS放送のゴルフチャンネルとデジタル配信のDAZN(ダゾーン)、決勝ラウンドをNHK-BSというすみ分けで米PGAツアーの中継を行っている。しかし、一部報道では、これら既存チャンネルとの契約は今年までであり、来年以降も継続となるかは分からないという情報も流れているのだ。果たして来年以降の放送はどうなるのか?米PGAツアーインターナショナル・アジア支社長の石井政士氏に聞いてみると、既存の契約がいつまでかといったことには守秘義務があると前置きしつつ、こう答えてくれた。

「確かに米国以外における放送、デジタル配信、動画アーカイブすべての権利は、来年からディスカバリー社に帰属することになります。ただし、決してディスカバリー社が独占的に使用して他社に渡さないということではなく、今までは米PGAツアーとの直接交渉だったものが、ディスカバリー社との交渉になると考えていただいたほうがいいと思います。しかしながら、引き続きわれわれ米PGAツアーも交渉のお手伝いをさせていただくことになります。NHKさん、ゴルフネットワークさんを含む、日本のメディアの方々はわれわれのコンテンツを支えてきていただいた長年のビジネスパートナーであり、今後もいろいろな形でのサポートをお願いしなければならないですから」

ディスカバリー社はOTT(オーバー・ザ・トップ)と呼ばれるマルチデバイスでのデジタル配信に強みを持つメディア企業。20億ドルという巨額の投資のうち相当額が配信プラットフォームの構築に割かれるはずで、むしろ米PGAツアーの狙いはこちらだろう。既存メディアとの関係性は維持しつつ、PC、スマホ、タブレットといったさまざまなデバイスでゴルフファンと米PGAツアーのタッチポイントを増やす。あくまで今までの視聴スタイルにプラスアルファされるということなら歓迎すべきことだと思うのだが、果たして?

(本誌・金子信隆)

文・編集部 ※2018年7月3日号「芝目八目」より

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