2018マスターズ総括 久々登場のウッズ、日本勢の戦いぶり、勝負のポイントを中嶋常幸はどう見た?

明暗を分けた二人、リード(左)とスピース
明暗を分けた二人、リード(左)とスピース 【拡大】
今年もTBSのマスターズ中継の解説を務めた中嶋常幸。テレビでは語り尽くせなかった今年のマスターズの総括をしてもらった。

 *  *  *

今年に入ってダスティン・ジョンソンやジャスティン・トーマス、ローリー・マキロイ、フィル・ミケルソンら、世界ランキング上位者あるいはマスターズと相性のいい選手が優勝を重ねてきた。それだけに、誰が、どうゲームの主導権を握るのかというところに注目が集まっていた。一方、今年のオーガスタのグリーンは、例年以上に強い芝目だった。その感覚をつかみ切れた選手が上位に入った気がするね。

結果的に、2日目に首位に立ったパトリック・リードが、通算15アンダーでグリーンジャケットに袖を通したが、運、不運が大きく勝負を左右した大会だったようにも思う。

最終日、リードと9打差から出たジョーダン・スピースは、17番を終えて9つ伸ばし、一時は並んだ。しかし、18番のティショットを左に打ち出してしまい、木に当たる不運で飛距離を大きくロス。結果的にボギーとし、通算13アンダーで終わった。

対するリードは17番パー4の3打目、グリーン左エッジからの30ヤード近い距離をパターで打った。「強い」と思ったボールはカップに当たって1・5メートルオーバーで止まる。カップに当たっていなかったらエッジまで転がっていたと思うし、展開も変わっていたかもしれない。3日目、15番パー5のチップインイーグルなど、リードには運があったと思う。

3年ぶりにカムバックしたタイガー・ウッズは、ショットだけ見たら十分に上位でやれていた感じだが、グリーンをつかみ切れずに終わった。ただ、半年前はゴルフができるかどうかの状態からマスターズに戻ってこられたことで、一つ課題をクリアしたといえる。“勝てる実感”を持ち始めたことだけで十分だと思う。スイングのスピードも出ている。タイガーの今後が楽しみだ。

最後は日本勢だが、初制覇の期待がかかった松山英樹は19位。ショットはそう問題なかったが、やはりパッティングに苦労したね。松山のパッティングは武器でもあり、弱点でもある。入るときは素晴らしいし、自分のゲームをダメにしてしまうぐらい悪くなることもある。しかし、冷静に考えれば、2月に痛めた左手のケガから復帰して、メジャーで19位に入ること自体、大変な作業だ。今後に期待だね。

4回目の出場となった池田勇太は、十分に戦えるパワーを手に入れて戻ってきたが、いいショットを打つ確率が低くて予選落ち。いいショットを何発打ち続けられるかが課題だ。

初出場の二人。宮里優作は初日15番でトリプルボギーと、マスターズの洗礼を浴び、その影響もあって予選落ちになってしまった。

小平智は28位タイに入った。飛距離も出ていたし、持ち球のフェードボールを生かしていた。パッティングもオーガスタに負けていなかった。さらに好成績を残すために、海外の試合でもっと鍛えてもらいたい。

日本勢は松山一人に期待がかかる状況が長く続いたが、それでは負担が大きい。松山のようなレベルの選手が二人三人と増えてくれば、日本人がマスターズで勝てる日も来ると思うよ。

(聞き手=本誌・小高拓)

文・編集部 ※2018年5月1日号「芝目八目」より

週刊パーゴルフ2018年5月1日号(2018年4月17日発売)の芝目八目では、そのほかに以下のようなラインアップでゴルフ界の気になる最新情報をお届け中です。
●新選手会長・石川遼が早速動いた!男子ツアー人気回復への3大公約とは?
●去年と比べて今年は使用者が倍増!なぜ、女子プロは〈エボⅣ〉が好きなのか?
●今年も早速、女子ツアーでルールトラブル LPGAの対策もいまだ道半ば

関連記事一覧

スペシャル最新記事一覧

Pargolf Members

すでに会員の方はこちら

最新トピックス


アクセスランキング

ツアー・トーナメント

フォトギャラリー

トーナメントプロ公式サイト・ブログ