ピン型とマレットで優勝の偉業!女王・鈴木愛、パター“二刀流”の真相

準エースパターのマレット型
準エースパターのマレット型 【拡大】
同じ試合で2本のパターを使い分けて勝利することは非常に珍しい。初日にパットが悪くて、次の日から替えるという話は聞くが、昨年の賞金女王はそれで勝ってしまうのだ。

国内女子第3戦のTポイントレディスで今季初勝利、ツアー通算6勝目を挙げた鈴木愛は、初日が悪天候のため中止となった2日間競技で、予選ラウンド、決勝ラウンドとパターを替えて勝利した。

「決勝の朝、フィーリングが悪かったので」と、言葉でいうのは簡単だが、その言葉にこそ女王のパットの極意が詰まる。

2015年に契約先のピン社からエースパターのピンタイプ〈ヴォルト アンサー2〉とは真逆のセンターシャフトのマレットタイプ〈スコッツデールTRパイパーC〉を練習用にと渡された鈴木。

「ストロークの軌道が悪いなと感じたときにマレットを使って練習していました」

当初はインサイドアウトの軌道を描いてしまうクセが出たときに、真っすぐ引いて真っすぐ出せる、と修正のために使っていたマレットも、今となってはピン型でイメージが出ないときにも使う準エース級の活躍。

Tポイントレディス予選は、前日の雨の影響もあって、グリーンが荒れることが予想され、少しでも真っすぐ転がすことが重要。そこで鈴木はマレットをチョイス。6アンダーの単独首位発進を決めると、当初は決勝でもこれを使う予定だったが「朝の練習でフィーリングが合わなかった」と、急遽エースのピン型に戻した。スコアこそ伸びなかったが、この日はショットが荒れていたため、パットに救われ、逃げ切り優勝を決めた。

「ピン型で右に押し出すのが嫌なとき、マレットにして軌道をチェックしますが、マレットばかりだと、引っかけが出たりしてしまうので」

感性が鋭く、どんなパターでも使いこなせてしまう故、一本に絞るよりも、その日のフィーリングに合ったものを選ぶのが鈴木流というわけだ。

当初は調子が悪いときに使用していたマレット型だが、今となっては手放せない一本。今季は、開幕戦から使用を開始しており、3位、2位と好調を持続。そして、ここにきてピン型にして優勝。鈴木が使用契約するPINGの担当者も、

「優勝者にゴールドパターを渡すのが恒例ですが、鈴木選手にはピン型もマレット型も渡しています。このような選手は、かなり珍しいです」と、パット女王の異名を取る鈴木のパター選びには驚きを隠せない。

朝の練習前に急遽パターを替えるということも最近はあるが、毎日何百球と練習を重ねるからこそ、手に入れることができるフィーリング。この絶対フィーリングがある限り、鈴木はパット女王と呼ばれ続ける。

(本誌・高桑均)

文・編集部 ※2018年4月10日号「芝目八目」より

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