女子ツアー受験制度改革は誰のため?LPGAの内向き姿勢に疑問符

記者の質問に答える小林浩美LPGA会長(中央)
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2019年度からのLPGAプロテスト、QT制度変更の狙いについて、小林浩美会長が初めて説明した。

変更の主な点をおさらいすると、19年度から基本的にQTはLPGA会員しか受験できなくなること(移行措置期間あり)、テスト受験資格が当該年度4月1日時点で17歳以上となること(現行は18歳以上)の2点となる。しかし、03年にQT制度を始めたときの目的が、門戸開放だったため、方向転換したように見える。

これについて小林会長は「門戸を広げたのは日本のツアーを強くするという目的のため。それについては一定の役割を果たしたと思っています」と言い切った。さらに「(会員にならずにQTからの)単年登録で試合に出て優勝し、会員になった人もいる。その一方で、セカンドQT以上に進むだけでも単年登録はできる。だから(LPGA会員の)ステイタスがない中途半端な人も“みんなプロゴルファー”ということに対して会員からの不満も多く、齟齬が出てきた。「会員を守ることも大切だし、LPGAは資格付与団体。最終的に単年登録がなくなるのは21年。バッファ(移行措置期間)も設けていますから」と、制度変更の理由と正当性を強調した。

だが、LPGA会員でないプロが誕生するのはQT導入時から分かっていたこと。それを踏まえてのQT開始だったはずだ。今回の変更によって、確実に外国人選手のツアー参戦へのハードルが上がったため、批判の声は選手周辺からも多く出ている。

ツアーが強化されたのは確かだが、門戸開放で強い外国人選手が増え、日本にいながらにして高いレベルで戦える環境があったからこそで、これをやめる必然性は感じられない。「一定の役割を果たした」という言葉は“もう十分に強化された”という意味にも聞こえる。しかし、人気は十分、選手の実力も上がってきているが、ロレックス(女子世界)ランキングトップ50に日本ツアーを主戦場にしている選手は5人しかいないという現実もある。

「今は変革期なんです」という言葉どおり、小林会長がツアーをさまざまな形で変えていこうとしていること自体は理解できる。だが、相変わらず最終的な目的地を示す気配はない。今回の制度変更は、ツアーが再び“閉じて”しまいかねない内向きのにおいが漂っている。

(ゴルフライター・小川淳子)

文・編集部 ※2018年4月3日号「芝目八目」より

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