21歳のシャルマがマスターズに特別招待。委員会が見据えるのはその背後の巨大市場!?

インドゴルフ界のブライテストホープ(写真・Getty Images)
インドゴルフ界のブライテストホープ(写真・Getty Images) 【拡大】
WGC-メキシコ選手権(3月1~4日・メキシコシティ)で惜しくも最終日に崩れ、最年少の世界選手権制覇を逃したのはインドのシュバンカル・シャルマ(21歳)。彼の躍動感あふれるプレーにより、現地のメキシコからも遠い“インド”に大きな注目が注がれた。

今季欧州ツアー2勝を挙げるシャルマは現在、レース・トゥ・ドバイ(欧州ツアーの賞金ランキング)のトップを走る。WGCでは惜しくも勝てなかったが、その活躍には世界のゴルフ発展を目指し、特にアジアに力を注ぐマスターズ委員会がすぐさま反応。まだ出場資格を持たなかったシャルマに“特別招待”を送ったことは、ゴルフ界ではむしろ当然の流れと受け止められた。

人口13億人を超えるインドには、ゴルフ界全体でも熱い視線が注がれている。2024年には現在14億人の中国を抜いて、人口世界一の国になると見られているから市場も莫ばく大だい、ゴルフ人口が減少していく昨今だからこそ、次世代の起爆剤として大いに期待をかけているのだ。

インドのゴルフの歴史は実はとても古い。英国と密接な関係にあったことから、1829年に英国人によって初の海外のコースとなる「ロイヤル・カルカッタ」が誕生した。英国による統治時代(1858~1947年)には多くのコースが建設され、1892年には全インドアマチュア選手権が開催、これは第1回全米オープンに先駆けること3年前だから驚きだ。

プロツアーの設立は2006年と長い時間がかかり、現在は約300人のプロが存在、ゴルフコースの数は250余りとなった。ニューデリー空港近くにはDLFゴルフ&CCというゲーリー・プレーヤー(南ア)設計によるリゾートコースも誕生している。プロゴルファーはまだ300人余りだが、プロとして最も成功しているジーブ・ミルカ・シンとアージュン・アトワルは、ともに欧州ツアー4勝。彼らに続けとアジアンツアーと欧州ツアーに参戦するインド人選手は年々増え続けている。ウッズのチャリティー試合の大会スポンサーを務める「ヒーロー」は、インドを代表する自動二輪車メーカー。インドのゴルフ界発展に大きな力を添えている。

そんな状況の中、シャルマは世界の舞台を夢見てきた。「早朝に必死に起きて、父と自宅でメジャー大会をテレビ観戦していた。一番覚えているのは08年、タイガー・ウッズが全米オープンに勝ったとき。中継が終わるとそのまま練習場へと走っていって球を打った」と、21歳が10年前を振り返った。第2、第3のシャルマが次々に誕生する可能性は大いにあり。シャルマの初マスターズ出場で、さらにインドが盛り上がるに違いない。

(在米ゴルフライター・武川玲子)

文・編集部 ※2018年4月3日号「芝目八目」より

週刊パーゴルフ2018年4月3日号(2018年3月20日発売)の芝目八目では、そのほかに以下のようなラインアップでゴルフ界の気になる最新情報をお届け中です。
●タイガー・ウッズが今季ツアー最速HSを記録 マスターズのオッズも1位にジャンプアップ!
●ナイキ契約プロがこぞって!?ミズノの軟鉄鍛造アイアン、米国でブレイク中!
●女子ツアー受験制度改革は誰のため?LPGAの内向き姿勢に疑問符
●ラウンド中の窮地を救うプロギアの新コンセプトクラブ〈Q〉が登場
●複数の調査でゴルファー人口は550万人程度と推測、16年から1年で300万人減った?

スペシャル最新記事一覧

Pargolf Members

すでに会員の方はこちら

最新トピックス


アクセスランキング

ツアー・トーナメント

フォトギャラリー

トーナメントプロ公式サイト・ブログ