気候変動の影響で全英オープンがリンクスコースでできなくなる!?

すでに海岸浸食の深刻な影響を受けているモントローズゴルフリンクス 写真・Getty Images
すでに海岸浸食の深刻な影響を受けているモントローズゴルフリンクス 写真・Getty Images 【拡大】
リンクスコースがなくなる日が来る!? 世界的に温暖化が進み、日ごろの生活でもさまざまな面で変化が出ている中、ゴルフにおいても気候変動の影響が表れてきているようだ。

130以上の組織が集まって構成された英国の団体「気候連合」が発表したリポートによると、同国では、過去20~30年間で豪雨や洪水といった異常気象に見舞われる回数が増えているという。その結果、観測が始まって以来、最大降雨量を記録した7年のうち6年が2000年以降に発生しており、今後の海水面の上昇具合によっては、22世紀までに海岸沿いのコースの多くが浸食され、利用不可能になる可能性が高い、と警鐘を鳴らしている。

リポート内では、R&Aのサステナビリティ担当ディレクターであるスティーブ・アイザック氏が「気候変動が大きな問題になり始めている」と述べ、「将来的な脅威は現実的なものとなりつつある。コース管理担当者たちは、現在のコンディションを維持するための対応を迫られており、この状況を真剣に受け止めている」と懸念している。

また同リポートでは、スコットランドの一部のコースでは、すでに海水面の上昇による浸食の影響を受けていることにも言及。例えば、オールド・トム・モリスも通っていた世界最古のコースの一つであるモントローズゴルフリンクスでは、気候変動の影響により、過去30年の間に海が約70メートルもコースに近づいており、つい昨年もコースの一部変更を余儀なくされた、としている。

「1番と2番ティグラウンドを守っていた岩が役立たなくなってしまい、3番の岩を移動してどうにか対応しました。気候変動は将来的な問題だと考えられがちですが、当コースではすでに死活問題です」(同コースのクリス・カーニンディレクター)

とはいえ、これらの問題は以前から取り上げられており、R&Aも対応策を講じてきた。

「海岸浸食によるリンクスコースへの影響は、ゴルフというスポーツが長年にわたって対応している問題の一つです。今後も、あらゆる手段でゴルフコースを保護していきたいと考えています」(R&A広報担当)

全英オープンといえばリンクスコースだが、将来的には内陸で開催される大会も出てくるのだろうか?自然との闘いが醍醐味のメジャーなだけに、そうならないことを願いたい。

(在英スポーツライター・松澤浩三)

文・編集部 ※2018年3月13日号「芝目八目」より

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