これでいいのか?ゴルフ場利用税廃止と引き換えに200円の寄付を強制 !?

ゴルフ場利用税撤廃に向けて政府に働きかけているスポーツ庁の鈴木大地長官
ゴルフ場利用税撤廃に向けて政府に働きかけているスポーツ庁の鈴木大地長官 【拡大】
プレーするたびに、一人平均約650円が徴収されるゴルフ場利用税。これを廃止するための代案が21日、自民党の合同部会で示された。

「1回当たり200円の寄付金を徴収することで、長年の課題であるゴルフ場利用税の撤廃が実現する」(配布資料より)という。

これまで撤廃が実現していないのは、利用税がすでに財政の命綱となっている市町村から激しい抵抗に遭ったから。ゴルフ場のある市町村には、昨年約336億円が流れ込んでいるのだ。

その全国918市町村のうち、92%を占める840自治体が加盟する「ゴルフ場利用税堅持のための全国市町村連盟(以下、堅持連盟)」代表世話人を務める静岡県小山町の込山正秀町長は昨年のこの時期、「(堅持連盟の)75%は本当に弱小市町村ですから、利用税がなければやっていかれない。堅持しなければ大変なことになる」と、本誌の取材に危機感を強める胸の内を明かしていた。

今年もその姿勢は変わらない。霞ヶ関を訪れ、税調に利用税存続を訴えている。

ただ、込山町長はこうも語っていた。「代わる財源が確保できれば、その限りではない」。代替財源さえ確保できれば、利用税にこだわらないというスタンスなのだ。

今回、文科省からスポーツ庁経由で出てきた案が、利用税を完全撤廃し、ゴルファーから一人当たり200円の寄付金を募る方法。仮に2018年4月から廃止されると、減収のうち75%は地方交付税で補ほ塡てんされるが、残る25%(約84億円)は自主財源で賄う必要がある。その財源をゴルファーから募った寄付で補塡しようというわけだ。

昨年の課税者数は7216万4000人。200円ずつ寄付金が集まったと仮定すると、84億円をはるかに上回る144億円余りが集まる計算だ。

だが一方でゴルフ場の数と利用税額は、減少傾向にあり、寄付金には税金のような強制力はないため、現実はそううまくはいかないだろう。ゴルフ場が寄付金集めを拒否したり、ゴルファーが寄付を拒否する可能性もある。確実な代替財源の保証がなければ堅持派が利用税撤廃を受け入れることはないだろう。

12月中旬に自民税調の結論が出るまで、堅持派・撤廃派の激しい攻防は続く。

(日本ゴルフジャーナリスト協会副会長・小川 朗)

文・編集部 ※2017年12月12日号「芝目八目」より

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