ドライバーの名手の証し!? ツアープロのヘッドはなぜヒビが入る?

エースドライバーを失うハプニングに見舞われながら、3 位に食い込んだ小平
エースドライバーを失うハプニングに見舞われながら、3 位に食い込んだ小平 【拡大】
日本オープンで優勝争いをしていた小平智が、エースドライバーを失ったことが大きな話題となった。

「フェアウエーに置いてチャンスにつけるのが僕のスタイル」と、ドライバーを武器に、ここまで賞金ランキング1位(10月16日現在)に立っている。その小平、日本オープンの練習日にドライバーのフェース面にヒビが入っていることが発覚した。

第2ラウンドまではエースを使用したが、ヒビが大きくなったことで第3ラウンドから別のヘッドを使用。ただ、エースとは違い「イメージどおりのショットが打てない」と、別モデルも含め次期エース探しに奔走中だ。

米ツアーで活躍する松山英樹も約1年使用したエースドライバーにヒビが入ったことがニュースとなった。過去にも同種のニュースはよく聞く。

ツアープロのヘッドは、なぜこんなに短期間で割れてしまうのだろうか。フェース面が薄いのではないかとうがった見方をする人もいるが、そうではない。小平が用具を使用するPRGRの担当者は「確かにギリギリまで薄くはしてありますが、もちろんルールの範囲内です」と語る。

実際、9月に行われたアジアパシフィック ダイヤモンドカップゴルフでは、R&Aの反発係数テストをクリアしている。

他のPRGR契約選手ではほとんどヒビが入ることはなく、今回は小平ならではの理由が考えられる。小平の場合、例年10カ月から1年でフェースにヒビが入るという。同じモデルのヘッドでも製造過程で個体差が出て、アマチュアには分からない差をプロは感じ取る。オフの間に「イメージどおり打てる」ドライバーを作り上げ、途中で替えることなく使い続けるのだ。他の選手の場合、別のヘッドを使用することも多いが、小平は全幅の信頼を寄せるエース1本から替えることはないという。

「あれだけのパワーと正確なミート率で毎回同じところに当てていることでの金属疲労が考えられます」と、前出PRGR担当者。ツアー仲間もうらやむドライバーの名手ならではの技術とパワーが災いしたようだ。

他のメーカーに聞いてみても、パワーヒッターを中心にフェース面にヒビが入ることはまれにあるという。あるメーカーのプロ担当に聞くと、「余剰重量をつくるためにフェースは全体的に薄くする傾向。フェースの溶接部分やスコアラインからヒビが入ることがあります。主に打点が集中する選手に顕著な現象です。他にも、クラウン部が破損することもありますが、これは素材の問題のケースが多いですね」と明かす。

メーカー側はヘッドスピード45m/s以上で何千、何万回と耐久テストを行うため、打点がばらつくアマチュアにはほとんど起こらない現象だが、パワーがあり技術も高いプロだからこそ、1年でヒビが入るという事態になるようだ。

(本誌・小高拓)

文・編集部 ※2017年11月7日号「芝目八目」より

週刊パーゴルフ2017年11月7日号(10月24日発売)の芝目八目では、そのほかに以下のようなラインアップでゴルフ界の気になる最新情報をお届け中です。
●男子ツアーもシーズン終盤戦あの常連選手たちがシード落ちの危機!
●高校時代は350ヤードショット!?初シードを決めた秋吉翔太が覚醒中
●〝松山超え〞の19歳、金谷拓実クンが使うのは上から下まであのメーカー
●〈EPICスター〉アイアンが欠品中えっ、店頭に並ぶのは来年になる!?

関連記事一覧

スペシャル最新記事一覧

Pargolf Members

すでに会員の方はこちら

最新トピックス


アクセスランキング

ツアー・トーナメント

フォトギャラリー

トーナメントプロ公式サイト・ブログ