カートの飲酒事故でゴルフ場にも責任至極の一杯、昼ビールが飲めなくなる !?

安全第一。カート乗り入れ可の場合でもこんな池に近づいてはダメです(写真はイメージ)(写真・Getty Images)
安全第一。カート乗り入れ可の場合でもこんな池に近づいてはダメです(写真はイメージ)(写真・Getty Images) 【拡大】
ゴルファーが飲酒してカート事故を起こした場合、酒を提供したゴルフ場側にも責任がある。そんな驚きの高裁判決を新聞各紙が報道し、ゴルフ場関係者やゴルファーの間に衝撃が走った。

件(くだん)の事故が起きたのは遡さかのぼること8年前の2009年9月、兵庫県篠山市のゴルフ場でのことだ。坂道の急カーブで運転者がハンドルを切りすぎたことから、4人が乗ったカートが斜面を転落。助手席に乗っていた男性が頸け いつい椎損傷により重い障害を負ったという。

共済組合が障害を負った男性への賠償金を負担したが、4人が直前に生ビールを中ジョッキで2杯ずつ飲んでいたことから、酒を提供したゴルフ場にも責任の一端があるとして賠償金の一部負担を求めていた。大阪地裁での一審判決は共済組合の主張を退けたが、二審の大阪高裁ではゴルフ場側の過失を認めた。一方、積極的に酒を勧めているわけではないとして賠償金の負担までは命じていない。

とはいえ、コンプライアンスが叫ばれ、企業が素早くリスク回避の行動を取る昨今、「これはお昼のビールが飲めなくなるのでは?」と心配になったゴルファー諸氏も多いのではなかろうか?

この判決を受けて予想されるゴルフ場の対応をゴルフ場運営コンサルタントの飯島敏郎氏に聞いた。

「まず、キャディつきのコースではできる限りキャディがカートを運転するということが考えられると思います。事故の多いインターバル部分は特に。セルフ営業のコースについては、自走式のカートを電磁誘導式に切り替えるのが最も安全を確保できる方法でしょう。しかし、誘導線を敷設するには相当な設備投資が必要ですから、財務的に可能なゴルフ場がどれだけあるか。そうなると、レストランの卓上に飲みすぎに関する注意書きを置いたりというのが現実的な線でしょうか。ただ、ゴルフ場のレストランで酒類の売り上げはバカにならないので、喫煙のように『クラブハウス内全面禁止』とはならないでしょうね。そのぶん、注意書きのような何かあった場合に備えたエクスキューズに走らざるを得ないわけですが、何か起きるたびにゴルフ場に注意書きが増えていくと、だんだん窮屈な空間になっていくような気がしてなりません」

そうならないためにも、ゴルファー自身が昼のお酒はほどほどに、カートの運転も丁寧に、を心がけたいものである。

(本誌・金子信隆)

文・編集部 ※2017年9月12日号「芝目八目」より

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