取材の現場から

名門高校への進学理由は「日が長いから」? ルーキー・澁澤莉絵留がプロデビュー戦で本人「ビックリ」の快進撃

<日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯 2日目◇11日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)◇6640ヤード・パー72>

このメジャー大会がプロ転向後のレギュラーツアーデビュー戦となった澁澤莉絵留(しぶさわ・りえる)が、自分でも「ビックリ」と目を丸くする快進撃を見せた。6バーディに加え、ボギーなしのラウンド。初日の54位タイから、一気にトータル6アンダーの2位タイまで急浮上した。

「こんなに急にバーディが獲れるとは思ってなくて…。(ラウンド中は)ボードも見ていなかったので、何個獲っているのかも分かりませんでした」。無我夢中でプレーした結果、気が付くと予選通過ライン突破はおろかトップと2打差にまで迫っていた。

イーブンパーで終えた初日は、「なかなかパターが入らずガマンのゴルフでした」と振り返る。それもあって、ラウンド後は日没までみっちりとパター練習。さらに2日目のプレー前練習でも、多くの時間をパッティンググリーンで過ごした。するとこれが、もともと調子のよかったショットとガッチリかみ合った。後半の1番では17mのバーディパットを沈めるビッグプレーも飛び出すなど、大満足の一日となった。

昨年11月に今回の開催コース・JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部で行われたプロテストに合格し、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の正会員となった。しかしその後のQT(予選会)では思うような結果を残せず、QTランキング85位でシーズンイン。このランクで35位前後に入っていれば、今季前半戦のフル出場権が見込めるのだが、澁澤の位置では主戦場は下部ツアーになる。

この大会も、本来なら地区予選を勝ち抜いて出場権獲得を目指すはずだった。しかし新型コロナウイルスの影響でその予選会が中止になったこともあり、結果的に出場権が下りてきた。そして、この日の活躍につながった。

2000年12月24日生まれで、“プラチナ世代”の一人。「同世代が活躍しているのを見て、早く試合に出たいと思っていました。でも焦りはなかったし、モチベーションになった。みんなの成績を見て、自分もいいイメージを持てました」。8月には下部ツアー開幕戦に出場したものの、レギュラーツアーの出番はここまで回ってこず。古江彩佳や安田祐香ら同級生がプレーする姿を見ながら、力をためてきた。

出身は群馬県の太田市だが、高校は福岡県にある沖学園高を選び、ここで3年間を過ごした。“ゴルフ留学”をした理由を聞かれると、真っ先に出てきた答えが「九州のほうが、関東よりも日が長いから」。根っからのゴルフ好きということが伝わってくる。今年5月には「私にできることはこれくらい」と地元の太田市にマスク8000枚を寄付するなど心優しき19歳に、同世代のなかだけではなく、日本で一番強い女子プロゴルファーになるチャンスが訪れた。(文・間宮輝憲)

記事提供:ALBA.Net(GGMグループ)

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