取材の現場から

韓国女子ツアーはプレーが早くなった!? 無観客で選手の精神面に影響はあるか?

世界のゴルフツアーに先駆けて開幕した韓国女子ツアー。KLPGAチャンピオンシップ(5月14~17日)を皮切りに、先週開催されたメジャーの韓国女子オープン(6月18~21日)までで5試合を消化した。

ここまですべて無観客で行われているが、通常の試合とは違い、選手のプレーに変化が起こっているという。韓国の通信社「聯合ニュース」によると「全体的にプレースピードが上がっている」という。

「E-1チャリティオープンでは、期間と場所、出場選手数は昨年と同じだったのだが、競技委員会が設定した時間よりも早く試合が終わった。2018年は指定時間を34分、19年は15分超過したが、今年は第3、4ラウンドが予定した時間通りに終了した」

記事ではその理由について「無観客であることが密接に関連している」と伝えている。

「特に選手の両親がいないことが大きい。相当数の選手が両親の視線を意識して、慎重なプレーをする。しっかりプレーをしていると見せるためにグリーンで時間をかける選手が多く、短いパットでもマークしたり、ラインを読んだりするが、ギャラリーがいないのでそうした行動がほとんど見られなくなった」

また、ギャラリーがいないことで、競技委員が素早く移動でき、ルールがあいまいな状況で試合が中断されてもその時間が短縮されたという。

一方、米ツアー再開戦となった「チャールズ・シュワブ・チャレンジ」では、最終日にプロ2年目のコリン・モリカワが首位グループでの戦いを繰り広げたが、プレーオフ1ホール目、17番グリーンで1メートルのパーパットがカップに蹴られ、先にパーを決めていたダニエル・バーガーに敗れた。

これも無観客で行われたことで、選手の精神面に影響を与えたといえるのだろうか。在米ゴルフジャーナリストの武川玲子氏はこう語る。

「やはり会場の雰囲気が大きく違ったことが選手のプレーにも少なからず影響したと思います。特にファンの声援がないことには、各選手とも戸惑いがありました。ロリー・マキロイは『初日、2日目くらいまではあまりなんとも思わなかったが、決勝に入ると気持ちの盛り上がりが欠けて、うまく乗っていけなかった』と、最終日74と崩れて優勝争いから脱落。ザンダー・シャウフェレも短いパットを何度も蹴られた一人ですが、ブーイングも聞かずに済んだと前向きに捉えています。コリン・モリカワの最後のパットは完全なミスパットと本人が話しているので、影響があったと確信はできませんが、全体的には気持ちの上で何かしら重圧はあったのかもしれません」

良くも悪くも、無観客が選手の精神面やプレーに影響を与えているのは間違いないようだ。

(本誌・金 明昱)
※週刊パーゴルフ2020年7月7・14日合併号「芝目八目」より

週刊パーゴルフ2020年7月7・14日合併号(6月23日発売)の芝目八目では、以下のようなラインアップでゴルフ界の気になる最新情報をお届け中です。
●前髪をバッサリいった渋野日向子がリモート会見 自粛期間の99%を費やした練習とは!?
●ようやく女子ツアーが開幕も、アースに続く大会が決まらないのはなぜ?
●都内の大型練習場も相次ぎ再開 徹底したコロナ対策に知恵を絞る
●韓国女子ツアーはプレーが早くなった!? 無観客で選手の精神面に影響はあるか?
パーゴルフ編集部インスタギャラリー