取材の現場から

GOLF Net TV連動「深堀圭一郎 KeyTALK」 第6回 石川遼③

「広いサイドを狙うとしてもピンから2mまで…これからも攻めたプレーで魅せる!」

深堀圭一郎が、ゴルファー仲間をゲストに招き、
ツアーでの出来事から普段聞けないような話までぶっちゃけトークを展開する「深堀圭一郎 KeyTALK」。
プロゴルファーの素顔に迫るこの番組は、GOLF Net TVで配信しています!
第6回のゲスト、石川遼との3回目トーク。今回は2019年のスタッツからのタイガー・ウッズの話や自らの派手なガッツポーズについて、話してくれました。


次に打てる所に飛べば、ドライバーはOKくらいの気持ちです (石川)

深堀 まずは、遼の2019年のスタッツを見ていきたいんだけど、気になるのは「サンドセーブ率とフェウェイキープ率」かな。

石川 フェアウェイキープ率は、66位ですけど、今までの中では「かなり良い方」なんです(日本ツアーではルーキーイヤーの2008年の62位に続く2番目)。

深堀 ドライバーは打てる所に飛べばオーケーぐらいな気持ち?

石川 そうですね!

深堀 アイアンもアプローチも上手いから、そういう捉え方ができるんだね。

石川 フェアウェイキープ率ではなく、ゴルフ場キープ率にしてくれると(笑)。サンドセーブについては、2019年は本当にバンカーの調子が悪かったですね。

深堀 どういうミスが多かった?

石川 腰の状態が悪くて…。例えば『中日クラウンズ』の初日の11番は、バンカーから3回出ませんでした。それでも『日本シリーズ』からは少し良くなりました。それから、平均パットは3位ですが、パーオン率(33位)をもっと高めればバーディ率(1位)が、さらに上がると思います。

深堀 パーオン率の33位は、自分的にはどうなの?

石川 ショートサイドに外すことが多いんです。

深堀 狙い過ぎなのかな…今後も攻め続ける感じ? それともグリーンの広いサイドに打っていくことも視野に入れる?

石川 広いサイドに狙うとしても2mですね。自分の中で、そこは譲れないんです(笑)。

パットが入った後、「こういうガッツポーズをする」ということまで考える (石川)

石川 でもタイガー・ウッズは、狙えるのに広いサイドへ打ちますよね。

深堀 勝ちに行っているんだろうね。『ZOZOチャンピオンシップ』でも、タイガーはすべてを上手く操っている印象だった。ゲームの作り方が上手い。初日はスタートから3連続ボギーで「棄権しちゃうかも」と思ったぐらいだったけど。

石川 そこから9バーディですからね。引きづらないのが凄い。

深堀 例えば、タイガーのように「ピンから10mまでを狙ってグリーンに乗せに行く」みたいなゴルフを今後してみる気はある?

石川 10mまでを狙うスタイルは「やり過ぎ」と感じることもありますが、タイガーの場合は伝説と言うか「ひとつのドラマ」にしちゃうんですね。ここから「あそこに打ったんだ」と後に語り継がれる。そんな風に「ストーリーづけされるのがスター」だと感じます。例えば、石川選手は「ここから3球OBを打ちました」みたいなのがあっても面白いと思うんです。様々なゴルフのシーンを切り取って「話題にしてくれる存在」になれれば、そういう攻めもアリです。タイガーの頭の中には「どう見られるか」より「自分がどう見せるか」という考えがあると思います。泥臭さも格好良く見せてしまうし「自分の後ろに初めて道ができる」という感覚。僕らの世代は、全部タイガーが先にやっている感じです。ガッツポーズもそうですし勝ち方も…。例えば、入れたら勝利という5mのパットで「ボールがカップインする前」に入るのを確信し帽子を取って敬意を示す…あれもニクいですね(笑)。

深堀 遼も『3ツアーズ』でチップインした時に、強烈なガッツポーズを見せていたよね。あれは印象的だった。

石川 周吾(今平選手)に「何でこういうのが入るんですか?」と聞かれました(笑)。自分でも理由は分からないのですが、あのアプローチを打つ前にガッツポーズまで一瞬で想像しちゃうんです。パットでもカップインだけではなく「入れてから、こういうガッツポーズをする」というのがゴールなんです。入れるのは通過点みたいな感覚です。タイガーも同じなのでは…と思ってしまいます。入ることが通過点と言い切っちゃうと、少しなめているように聞こえるかも知れませんけど(笑)。

最終日最終ホール、2打差のトップ。普通2オンを狙わないよね (深堀)

深堀 オレと遼が優勝争いをした『マイナビABCチャンピオンシップ2008』の時のこと覚えている? 最終日の18番、遼は2打差でリードしているのに「なぜピンを狙っていくんだろう」と思った。今、同じ場面になっても狙う?

石川 狙わないと思います。あの時は7番アイアンで打ったら奥のバンカーに入りそうで危ないと…。とはいえ、8番で打つとギリギリでグリーンに乗るか、芝に落ちてボールが戻って池ポチャ…みたいなのが見えていたんです。もちろん、最初から「ウォーターショットがしたい」と思っていたわけではありません。しかし「最悪打てるよね」と考えていたら、本当にそうなったんです。あのホールは、最初から池に落ちても「打っていい状態」ですよね。コースの名物になっていますが、あまり面白くはないと思うんです。

深堀 実は、ゴルフ場さんも悩んでいるみたい。難しさを求めるなら手を加えるべきだけど、すでに名物になっているから…。

石川 「入れてもオーケー」と感じる状態では、池の役割がもったいないと思います。バンカーの感覚で打ててしまうので…。例えば「砂の量を少し減らす」とか。

深堀 もしくは「池の水位を高めるか」だよね。

次号も引き続き、遼に現在の女子ツアーのこと、さらに男子ツアーの人気復活のポイントなどについて聞いていきます。



~ 次回に続く ~

■プロフィール
・深堀圭一郎/ふかぼり・けいいちろう
1968年10月9日生まれ、東京都出身。1992年にプロへ転向。ツアー通算8勝。ラテール・エンタプライズ所属。

・石川 遼/いしかわ・りょう
1991年9月17日生まれ、埼玉県出身。杉並学院高校時代に、国内男子ツアー『マンシングウェアオープンKSBカップ』で15歳で史上最年少優勝を飾り一躍脚光を浴びる。2008年にプロ転向を表明し、その後も史上最年少で賞金王を獲得するなど活躍。栄光と挫折を経て、さらなる輝きを放つ男子ゴルフ界を牽引する存在。通算17勝。CASIO所属。
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