取材の現場から

GOLF Net TV連動「深堀圭一郎 KeyTALK」 第4回 堀川未来夢②

グリーンを外したホールは アプローチで寄せタップインパー… まさに清水マジック!

深堀圭一郎が、ゴルファー仲間をゲストに招き、
ツアーでの出来事から普段聞けないような話までぶっちゃけトークを展開する「深堀圭一郎 KeyTALK」。
プロゴルファーの素顔に迫るこの番組は、GOLF Net TVで配信しています!
第4回のゲスト、堀川未来夢2回目は、どんなトークで盛り上がるのでしょうか?

その世界で先んじている人を見ることが大事だよね(深堀)

深堀 未来夢は初年度にシードを獲って、ツアー選手権で優勝するなど、スキルが順調に上がっているけど、何かポイントになることはあった?

堀川 「一緒にやる人達で自分が変わる」と思うんです。例えば、海外で飛距離が出る選手とプレーすれば飛ぶようになりますし、小技の上手い選手とラウンドすれば自分もアプローチが上達する…。そういう意味では、練習ラウンドは宝の山だと感じます。プロの場合は、名前を書き込むだけで一緒に回れますから、こんなに良いものはないなと…。

深堀 話を聞いて「嫌だよ」という選手はいないよね。ラウンドしながら、色々教えてくれる。

堀川 「上手い選手と回った方が勉強になる」と思います。それで「前年度の該当試合におけるベスト10の選手と練習ラウンドしよう」と考えたんです。みなさん、やさしいのでピンポジションなども教えてくれますし、攻め方を見ていたら、少しずつ自分のスキルが上がってきたように思います。例えば片山晋呉さんと練習ラウンドをさせてもらって、コースマネジメントや長くシードを維持するために必要なことなどを教えてもらいました。そういうものが今のゴルフに繋がっていると感じます。

深堀 練習ラウンドで、タイガー・ウッズやローリー・マキロイなどの横に書き込む空欄があったら、自分の名前を記入する?

堀川 バンバン書きます!(笑)。最初に全英オープンへ出場した時に、ダスティン・ジョンソン選手の名前があったので、その横に記入しました。色々変更があって、最終的には一緒に練習ラウンドは出来なかったのですが…。とにかく、やっている人の真似をするのが一番の近道だと思います。

深堀 やはり、その世界でやっている「先の人を見ること」が大事だよね。


憲さん(清水重憲キャディ)から「マネージメントの違い」を教えてもらいました(堀川)

深堀 清水重憲キャディ(田中秀道、谷口徹、上田桃子、イ・ボミなどを担当。現役最多勝キャディにして優勝請負人と呼ばれる)に出会ったのもきっかけだったと思うけど。

堀川 憲さんは、共通の知り合いから紹介してもらいました。最初にキャディをやって頂いたのは、宍戸ヒルズで、ツアー選手権に優勝する2年前です。その日は調子が悪くて、パーオン7回の3オーバーだったんですが、初日のプレー中は何も言われませんでした。それで、ラウンドが終わってから「明日捨てる気で言う通りにやるか、普通にラウンドするか」どっちがいい…という話をされて「言いなりになって全部やります」と答えたんです。結果的にドライバーからアイアンまで「どこを狙って打つか」全部アシストしてくれて、2日目からパーオン率が15~16ホールになりました。その日はプレーが凄く楽で、疲れ具合が全然違いましたね。タップインパーを重ね、グリーンを外したホールはアプローチで寄せる…まさに清水マジックにかかったような感じです(笑)。「マネージメントの違い」を実感しました。

深堀 憲ちゃんが、3パットが多かったと言っていたけど…。

堀川 パット良くなるほど、タッチが強くなる傾向がありました。それで憲さんから「危ないから、距離感を合わせてくれ」と…。そこで、憲さんに今まで組んできたプロの練習方法などを聞いてタッチが合うようにしたんです。試合中も「入れる」より「寄せる意識」を持つようにしました。今はタッチを合わせた中で「入ればラッキー」ぐらいな感じです。



練習ラウンドでは打たずにメモだけ持って18ホールを回ったりもしています(堀川)

深堀 憲ちゃんいわく、120ヤード以内の距離も苦手みたいな…。

堀川 そうですね。マネージメントには、①コースマネジメント、②ターゲットマネジメント、③クラブマネジメント、④メンタルマネジメントなど色々あると…。例えば.、クラブマネジメントも大事だけど「ウエッジでどのぐらい飛ぶ」と聞かれたんです。それで「58度で90ヤード、52度で110ヤード、ピッチングで135ヤードです」と答えたら「ゴルフの8割が100ヤード以内なのに、そこがスカスカだ」と…。すぐに「短く持ったりスタンスを狭くすると、どれぐらい距離が落ちるのか」について練習場で測ってくれました。今はウェッジを3本入れたりして、距離が等間隔になるように調整しています。さらに、宍戸ヒルズ(日本ツアー選手権)で優勝した時も憲さんが「3番UTが210Y、4番UTは205Yと距離がほとんど変わらない。14本しかないクラブの中で守備範囲の狭い2本を使うのはもったいないから、3番を抜いて高い球が出る7番ウッドを入れよう」とアドバイスしてくれました。これが、宍戸ヒルズの17番で活躍し、200~230Yぐらいの距離が乗るようになったんです。

深堀 優勝争いをしていた時は、憲ちゃんから、どんなアドバイスをもらっていたの?

堀川 前半を終えた時には2位と5打差あったんですが、優勝争いをしていた相手の周吾が15番でイーグルを獲り3打差になったんです。そんな状況下で、17番ホールでティショットがラフに入ったんですが、憲さんは「よっしゃ!」と思ったみたいです(笑)。「ウェッジで刻んで3打目をフェウェイから打てばボギー」で収まるからと…。ボギーなら「最終ホール3打差あれば優勝は間違いない」ということですね。今思えば、憲さんのセルフマネージメントと言いますか「ゴルフとは関係ない面白い話」などをしてくれて、優勝争いに入り込んでいる自分の気持ちを楽にさせてくれたと思います。2日目のサスペンデッドの時は、ジャンボ尾崎さんとチェ・ホソンさんがプレーを止めていて、僕1人でのラウンドになったんです。この時はペースが速くなるからと、憲さんが「わざとゆっくり動いたり話をしてくれて」ペースを作ってくれました。本当にストレスが無いようにラウンドさせてくれたと思います。今は、憲さんがいない時でも良いプレーができるように、練習ラウンドでは打たずにメモだけ持って18ホールを回ったりもしています。色々な情報が得られますから。

深堀 メモを取ると頭にも入ってくるよね。次回は、未来夢に自分のスイングやスタッツのことなどについて、話を聞いていきます。




~ 次回に続く ~

■プロフィール
・深堀圭一郎/ふかぼり・けいいちろう
1968年10月9日生まれ、東京都出身。1992年にプロへ転向。ツアー通算8勝。ラテール・エンタプライズ所属。

・堀川未来夢/ほりかわ・みくむ
1992年12月16日生まれ、神奈川県出身。日本大学時代に国体2連覇、関東アマ優勝など数々のタイトルを獲得。22歳でツアープロとしての戦いをスタート。2019年に『日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ』で悲願の初優勝を挙げた。
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