取材の現場から

男子ツアーで不適合クラブが34本 JGAのテストは「意図せず失格」になるのを防ぐため

アジアンツアーとの共同主管試合のアジアパシフィックダイヤモンドカップの練習場がざわついていた。

同大会は、出場選手を対象にドライバーのスプリング効果規則(SLE)に適合しているか確認するためのテストサービスを行っている。今年で3年連続3回目。R&Aのスティーブ・オットー教授が測定した。関係者たちは、その結果を受けて、不適合のヘッドが多く出ていると話題になっていたのだ。

テストの目的についてJGAはこう説明する。

「適合リストに載っていても、工業製品なのでバラツキがあります。わざわざ不適合のモノを渡すメーカーもないし、使う選手もいないと思います。ただ、使っているうちに摩耗だったり損傷だったりで、(反発係数の上限を)超えるケースがあります。それらを確認する機会です。練習日しかやりませんし、優勝した選手のクラブを根掘り葉掘り調べるわけではありません」

JGAとしては規則の啓蒙、また適合のものが使われていること証明したいのだという。

今回のテストは任意ではあったが、事前のPR告知も積極的に行い、日本、アジア問わず出場144人中129人が訪れ、195本を計測した。そのうち、34本が反発係数の上限を超える不適合と診断された。選手名やメーカー名は明らかにされていないが、まれに見る多さだ。

2本のドライバーを計測し、ともに不適合とされたある選手は、慌てて新しいヘッドを用意してもらい、新たにテストを受けて適合したヘッドを試合に投入。

「違和感なく試合はできました。新しいヘッドの方が5ヤード飛んでいた」と、反発係数が低い方が飛んでいたという。

不適合とされたヘッドは、製品番号が登録されて今後の競技で使用できなくなる。意図せずに不適合になったヘッドが多く出てしまったが、練習日だったのが幸い。本戦だったら失格である。こうしたサービスがあることで、ゴルフ規則に基づいて競技が行われるのは歓迎すべきことだろう。

(本誌ニュース班)
文・編集部 ※2019年5月28日号「芝目八目」より

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